読書

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読書レビュー:『案本』(山本高史)

「相手の気持ちになって考える」という行為の具体的なプロセスを知ることができるという意味でも、本書は非常に参考になる。 当然ながら本書を読んだだけでは経験量が増えるわけでなく、本書に記載の内容を参考にして、自ら経験量を増やすように脳を働かせていくしかない。 ボーッっと何も考えずに生きているだけでは良いアウトプットは出せないわけである・・・言うまでもないだろうけれど。 文章自体も口語調で読みやすいし、具体例もわかりやすい。 これはクリエイティブな活動をしている云々は問わず、誰でも参考になる一冊だと思う。
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読書レビュー:『指導者の不条理』(菊澤研宗)

それを実践理性によって損得計算の結果を価値判断するにより、失敗を回避するのが本書の薦めるところであり、そこに「人間としての尊厳、気品、そして真摯さがあり、リーダーとしての権威が生まれる」としている。 まさに誰もが薄々は感じている部分であり、だからこそ人は利他的だったり、倫理的な振る舞いを尊ぶ。 しかし、言うまでもなくこれが難しい。 実践理性を加味した「重層的なマネジメント」を推奨することで組織の失敗を回避しようとするわけだが、結局はまずはリーダーが実践理性を用いてそういった価値判断を実施していく必要が出てくる。 そうなってくると個人としての生き方や考え方など根本的な部分での刷新が要求されるように思う。 このあたりになると宮台真司氏の活動や主張のように草の根運動ではないが、社会全体として個人の考え方や行動を変えていく取り組みを行っていかねば改善できないようにも感じる。 組織が人間の集合体であり、その人間は社会の中で育まれることを考えれば、当たり前の話なのかもしれないが、根本的な解決には相当な時間が掛かるようにも思えてくる。もちろん人の考えや行動が一気に変わることができればこの限りではないだろうけれども、それはハードルが高いように思われる。 即効的な解決が難しいとはいえ、個人の損得計算がもたらす弊害について、歴史的な事例を引き合いに出しながら知ることができるし、これにより実践理性としての他人本位でない自分本位の価値観を構築することの重要性を認識するきっかけになる。 章立てなどの本の作りもわかりやすく、ロジックも明快なので読みやすいので、ぜひ一読して欲しい。
読書

読書レビュー:『日本語の作文技術』(本多勝一)

普段は取り立てて意識的に修飾関係や助詞、句読点の使いかたを考えながら書くことをしないため、ここまで考えながら文章を書いている人がいるという事実そのものに衝撃を受ける。 書かれた文章にそれだけ意識が向けられているということは、ついつい見過ごしがちである。 その意味で、この書籍を読むとそういった細かな部分まで目を配っている考えて文章を作成している人に感服の思いがしてくる。 これを読んだからといってすぐさまに文章力が向上するわけではないだろうけども、この書籍に書かれた原則や注意事項を頭に入れつつ、日頃の文章を作成していき徐々に文章力を向上するように努めていきたい。
日々の生活

本の値段が高くなっている?(電子書籍への切り替えも必要か)

文庫本も値段が上がっているようで、その理由としては「スマホが普及して、娯楽も多様化していますし、安くてひまつぶし感覚で読めていた紙媒体の文庫本の売り上げが落ちた分、部数も限られて価格が上昇せざるをえない。資材の高騰もあいまって来年も価格が上昇するのでは」とのこと。 となると新書も同じような構図で部数が落ちているから、そのぶん値段が上昇していると考えるのが妥当なところか。 電子書籍で買えば少し安くなるものの、やはり紙の本のほうが読みやすさはあるので、ついつい紙の書籍を買ってしまう。 紙の書籍と電子書籍の値段差がもう少し開いてくると、いよいよ電子書籍をメインにするときが来るかもしれない。 さすがに半額くらいになったら迷わず電子書籍で買うことになりそうであるが、そこまで開くと紙の本がさらに劣勢になるので、そんな値段差になることはないだろうが。 とはいえ電子書籍にも慣れる訓練はしておいても損はないかもしれない・・・。
読書

2022年12月購入書籍(先月何冊買ったのか)

1月は年末年始の休みに購入した書籍を読む予定。 それが終わったら2023年の目標に向けて英語学習を進めることを想定しているので、また読書は一時休止だろうか・・・。 読書も時間を見つけて続けていきたいが、このあたりは英語学習とのバランスだろうか。
読書

読書レビュー:『説明がうまい人はやっている「数学的」話し方トレーニング』(深沢真太郎)

ただ、当たり前のことであるが、いきなり結論を話していいのは、伝える相手が話す内容を事前に知っていることが前提となっている。 その前提がないのにいきなり結論を言われても理解できないし、そういうケース(相手が事情をわかっていない場合)の方がコミュニケーションの場面では多いようにも思う。 そういった場合には、本書で提唱されている「導入→主張→解説→結論」という流れのほうが適しているように感じる。 その意味でいえば「導入→主張→解説→結論」の流れに沿った話し方を学べるのは有益である。 とはいってもこの手の話は、頭で理解するだけでは駄目で、自分で実際に話して使ってみないと身につかないのだけれど・・・。 わたしもまずは直ぐにできそうな「相談です」「情報共有です」と会話の冒頭につけるところから始めてみたい。
読書

2022年印象に残った書籍ランキング(2022年No.1の本)

こうやって印象に残った3冊を見てみると去年と同じで、割と著者が有名な書籍に偏っているように思う。著名な著者の書籍を買いがちな自分がいけないのであるけれど。 2023年こそ、もう少し硬めの本を読みたいし、小説も読みたい。 なるべく自分の普段読まない書籍に手をのばすように意識的になっていきたいところ。 そうやって普段触れない書籍に触れることで自分自身の幅を広げていかねば。
読書

読書レビュー:『君たちの生存戦略』(佐藤優)

この指摘は自分自身にもやや当てはまる気がする。 何かを強く信じてそれにダイブすることが怖いという感覚があり、それゆえにあまり深く信じることをしない。その姿勢がここでいう新たなシニシズムなのかわからないが、わたしは若干その傾向がある。 でも、確かに自分以外でも若い人たちはこういったマインドを持っている人が多くなってきているようには思う。 その意味でいってもこの指摘も示唆に富む。 この解決策として目的論をベースにした生き方が掲げられており、その事例として女優の小芝風花さんが挙げられているのも意外であったが、彼女の経歴を知って合点した。 本書のまえがきにもあるが、佐藤優氏自身が慢性腎臓病や冠動脈閉塞などで闘病中であり、健康上の問題を抱えている。 佐藤優氏のファンとしてはできるだけ長く活動していただき、より多くの知見を後世に残していってほしいと強く願っている。
お金

一年間どれだけ費用が掛かったか(2022年書籍代)

金額としては約11万円ほど、冊数にして80冊ちょっと。 ただ、このなかには英語学習の書籍や簿記の参考書も入っているので、それらを除くと60冊ちょっとくらいになりそう。 英語学習に時間を割きたいこともあり、2022年の後半くらいから、あまり欲張って書籍を買わないように意識していたので、後半は冊数があまり増えていない。 こうやって見てみると書籍代だけで約11万を費やしたことになるが、趣味の一つと考えるとそこまで高くは感じないが、どうなんだろう。。。 買った書籍の種類についても分類を作れば、自分の買ってしまいやすい本の傾向がわかるかもしれないので、来年はそこも記録していこうかと思う。
読書

2022年11月購入書籍(先月何冊買ったのか)

中学受験をせず公立コース(公立中学→公立高校)でも問題ないと言い切っているところは、そこまで子どもの教育にお金を掛けられない自分にとっては安心材料の一つとなった。 また日本の教育に欠けているのが英語であって、それをどうやって補うかも書かれているし、中学受験をせずに留学にお金を回すことも手段の一つとされていることも参考になった。 藤沢数希氏の著作は以前にも読んだことあるが、文章もわかりやすく、理路整然としているので直ぐに読み終えることができるもポイントが高い。 とりあえず子どもを持つ親御さんであれば、現状の日本の受験システムを知る意味でも読んでおいて損はないはず。
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