読書レビュー:『仕事がデキる人のたたき台のキホン』(田中志)

読書

読みたいと思ったきっかけ

書店でたまたま見つけたのがきっかけ。

「たたき台」というワードは仕事をしているとよく聞くのだが、それにフォーカスした書籍は今までなかったと思い、購入した。

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仕事がデキる人のたたき台のキホン [ 田中 志 ]
価格:1,760円(税込、送料無料) (2023/8/21時点)


内容

目次

目次は以下のとおりとなっている。

 

はじめに    
第1章 仕事をラクにする「とりあえずのたたき台」
第2章 たたき台を作るための5つのS
第3章 アイデアをどんどん集めるたたき台の作り方
第4章 たたき台で最強チームをつくる
第5章 たたき台は世界を変える、仕事を変える
おわりに    

 

内容

わたしの気になった箇所について記載する。

はじめに

■さて、本書の主題であるたたき台にはいろいろな意味合いがあります。私にとってのたたき台とは「他人のアタマを借りる」ための道具です。この考え方もBCGで学んだことです。

第1章(仕事をラクにする「とりあえずのたたき台」)

■たたき台が求められている場では、「他の誰も何も言わなかったから上出来」ではなく、むしろ「たたかれなかったアイデアがそのまま残ってしまった(今後どこかでしっぺ返しがくるかもしれない)」と、危険信号がともなっているのだと思ったほうがいいでしょう。

■繰り返しになりますが、たたき台は「不完全な完成版」ではありません。それぞれの仕事の現場で、他者のアタマをどのように借りたいのか、その意思を組み込んだものです。

■一方、私はたたき台を作るのが大好きです。なぜなら、たたき台を作ることで自分が議論の中心に加わり続けることができるからです。また、たたき台を批判されたり評価されることは当たり前で、そうしたコミュニケーションを通じてアイデアを磨き上げることが「たたき台」の意義だと割り切っています。だって、「叩き」台なんですから。

■誰でも「叩かれる」のはイヤなものです。性格や振る舞いについてあれこれ言われるのはもちろん、自分がやった仕事や作った資料について、やいのやいのコメントされるのは、気持ちのいい体験とは言いがたいでしょう。けれども、叩かれているのはたたき台であって、自分自身ではありません。そこを混同しないのが傷つかないコツだと思います。

■一方、たたくだけの人、無性に批評をするだけの人は何も生みだしていません。フィンランドの作曲家・音楽家ジャン・シベリウスは「批評家の言うことなどに耳を傾けてはいけない。これまでに批評家の銅像など建てられた試しはないのだから」という言葉を残しています。たたき台を作って人前に出すときには、この言葉を胸に留め置いてほしいと思います。

第2章(たたき台を作るための5つのS)

■フォーマットのような「過去何百人も考えてきたもの・こと」については、AIを通じて先人の知恵に頼ることを第一に考えて仕事を進めていけるといいでしょう。

■私はコンサルタントとしてさまざまな人と出会ってきましたが、そのなかで学んだのは「人は他人のこともよくわからないが、自分の考えはもっとわかっていない」ということでした。みんな自分の考えがわかっているようでいて、実はわかっていない。だから、たたき台で刺激を与えることで、相手が何を考えているのか、何を望んでいるのかを初めて引き出せるのです。

■電車で、中学の受験問題を紹介している塾の広告を目にしたことがあるでしょうか。例題に「空欄を埋めなさい」とあると、つい真剣に考える人もいると思います。人は空欄があると、無意識に「埋めよう」と考えます。それを利用して、相手に考えてもらいたいときはそこを空欄にしておくのです。

第3章(アイデアをどんどん集めるたたき台の作り方)

■最終的な納品物や幹部向け資料はきれいに仕上げるものの、最初から手の込んだものを作るのは時間のムダだよね、それよりは必要な議論を早く進めて、課題の目線合わせをするほうがずっと生産的だという認識を互いに持っていたからだと思います。

■しかし、合理性や効率を重視するコンサルタントという仕事であっても、人の感情に左右される場面が多々あります。ベテランのコンサルタントが立て板に水のように説明するより、不器用な新人コンサルタントが懸命に説明する姿に、人は心を動かされたりするものです。ですので、提案者の熱量も欠かせない要素です。

■私はたたき台を作る前に、まずは自分の頭のなかを整理します。整理するためには、考えていることをメモに書き出し、振り分けていくのです。最初にこれをやっておかないと迷走しやすくなってしまいます。「どうやってたたき台を作ったらいいか」と考えがまとまらないときも、情報を整理しているうちに糸口が見つかります。

■そこで、私がコンサルティングファーム1年目のときに先輩に言われたのは、「全部の文章の頭を接続詞から始めろ」ということでした。「しかし」「そして」「だから」などの接続詞のいずれかを、すべての文章の冒頭につけます。さらに、前の段落と次の段落間にはどんな関係があるのか、その関係性に意識を向け、文脈に適した接続詞をつけるように言われました。

第4章(たたき台で最強チームをつくる)

■ネガティブな意見が出てきても焦ることはありません。「確かに、ここはちょっと弱かったですかね」などと、部分的にでも相手の意見を受け止めます。「叩かれているのは自分ではなく、たたき台」です。この呪文を繰り返し心のなかで唱えましょう。自分が責められているわけではないことは忘れないでください。

■もし全否定する人がいたら、「今日は機嫌が悪いのかもしれない」と思ってそっと聞き流すのも方法です。ネガティブな意見を言われるのはつらいですが、「批判された」と思うのではなく「批判を引き出した」と思いましょう。相手から意見を引き出せたなら、そのたたき台は成功しています。

第5章(たたき台は世界を変える、仕事を変える)

■私は、あらゆることを「たたき台」に当てはめて考えるのが好きです。例えば、「今日の自分」と「明日の自分」は、別の人間だと考えています。そこで一日の仕事を終えるとき、明日の自分へのたたき台を用意してから終わりにします。何をするかというと、「今日の自分」が考えていることをざっと書き出して、「明日の自分」に見てもらうのです。

コメント

自分は資料作成が下手であるという自覚がある。

そのため資料作成をできるだけ引き受けたくないと思ってきた(今も思っている)。そのためこれまで意識的にも無意識的にも出来るだけ資料作成を避けてきた。

根本にあるのは簡単である。完璧を目指してしまうから。そして批判されるのが怖いからだ。

ここは順序的には批判されるのが怖いから、完璧を目指してしまうという流れかもしれない。

批判されるのが怖いから「不完全な完成版」を最初から作成してしまい、蓋を開けてみたら根本から方向性が違うという話になってしまう。

それを避けるためにも早めにたたき台を作り、意見をもらってブラッシュアップしていくしかない。しかし、意見には時に、というか大概が批判的なものとなりがち。

この本での一番の学びは「叩かれているのはたたき台」ということ。このマインドセットがまず重要に感じた。

ついつい資料を批判されると自分自身の存在をも否定されたように感じてしまう。だからこそ批判されるのは怖い。それを存在否定、人格否定と同義に捉えてしまうから。

これは文章の添削やディベートでの議論などにも通じるところがある。

これを防ぐには、自分と資料が等身大で同一化してしまうことを避けるほかない。資料を作ったのは自分であっても、資料自体は自分自身ではないと割り切る。

これは言うは易く行うは難しで、実際にはハードルが高い。しかし、そうしないとたたき台が「たたき台」にはならない。

早めに叩かれて、課題に対する目線合わせをしておくことにプライオリティを置き、どんどん意見を言われた方が良いと認識を改めて変えねば。

それにしても「たたき台」をテーマにした本は盲点だった。仕事をしていると「たたき台」という言葉はよく聞くのだが、それに関する書籍がなかったとは・・・。

このテーマ設定、目の付け所も勉強になる。

一言学び

叩かれているのはたたき台であって、自分自身ではありません

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