
読書レビュー:『シンプルで合理的な人生設計』(橘玲)
とはいえ、個人レベルでいえば本書に書かれたとおりに行動すれば、少なくとも苦境に立たされる(多くは経済的に)ことはないだろう。
合理性が金融資本、人的資本により効いてくることを考えれば、少なくともその2つの分野で苦しむことはなくなる(はず)。
社会資本においては合理性で割り切れない部分も結構ある気がしているが、時間の制約という観点でみると、確かにある程度はリソースに対するリターンで考えることができる。(このあたりは議論がありそうだが)
あらゆるリソースの奪い合いの様相を呈する現代において、どこにリソースを投下するかは重要な問題。だからこそ、そのリターンを最大化しようというのが本書のテーマであり、その指針を提示しているのだろう。
この手の話は大人はもちろん、もっと早い段階、例えば中学生・高校生でも読んでおくと、自分の人生におけるリソース配分を早くから考えられて有益かもしれない。(学生時代の無駄に思える時間が必ずしも無駄なわけではないけれど)