読みたいと思ったきっかけ
ビジネスブックマラソンで紹介されていたのがきっかけ。
こういった心理テクニックの本はすぐに実際に試せるところがいい。
内容
目次
目次は以下のとおりとなっている。
まえがき | ||
第1章 | : | 日常生活の心理学 |
第2章 | : | 人間関係の心理学 |
第3章 | : | 仕事術の心理学 |
第4章 | : | 学びの心理学 |
第5章 | : | お金儲けの心理学 |
第6章 | : | 恋愛の心理学 |
第7章 | : | 心と身体の健康の心理学 |
あとがき |
内容
わたしの気になった箇所について記載する。
第1章(日常生活の心理学)
■人生を楽しく過ごしたいのなら、ぜひ「畏敬体験」をしてください。畏敬体験という言葉は聞き慣れないと思いますが、鳥肌が立つような、ちょっぴり恐れを抱くような、心が震えるような体験のことです。
■怒りの感情は、リスクを感じにくくしてくれます。恐怖に負けそうになったときには、できるだけ怒るようにしたほうがいいのです。
第2章(人間関係の心理学)
■人生で苦労したくないのなら、できるだけ見た目にはこだわったほうがいいですよ。月に一度は必ず散髪をし、服装もできるだけ好印象を与えるものを身につけなければなりません。男性でも、メイクをしましょう。最近では、男性用のメイク用品も増えていますので、ある程度はメイクの勉強も必要です。
■子どもは、どうしてもワガママですし、自己中心的な見方しかできないのですが、それでもチェスを学べば、「人の気持ち」がわかるようになるのです。もし読者のみなさんの子どもがワガママで困っているというのなら、将棋や囲碁を習わせるようにするのもいいでしょうね。相手の立場で物事を考える力は、何歳になっても役に立ちます。
■人にお願いをするときには、あれこれと考えず、ごくごく普通に「お願いできませんか?」と頼んでみるといいですよ。本書は、心理テクニックの本ですが、テクニックなど必要ありません(笑)。とにかく普通に頼んでみてください。拍子抜けするくらい、「いいですよ」と言ってもらえることはよくあることだからです。
■むしろ、多少知っていることでも、「知らない」という顔をして、「わかりませんので、教えてください」と謙虚に頭を下げるくらいの人のほうが好感を持たれるものです。経営の神様と呼ばれた松下幸之助さんは、たとえ知っていることでも、「わかりません、教えてください」と頭を下げることで有名でした。
第3章(仕事術の心理学)
■人間は一度にひとつのことしかできません。いや、複数のこともできなくはないのですが、そうすると、それぞれの作業はすべて中途半端なものになります。作業の質が落ちるのです。さらに、一つの仕事に完全には集中できなくなるので、時間もかかるようになります。質が落ちて、時間もかかるのですから、「マルチタスクなんてしないほうがいい」というのが、心理学的には正しいのです。
■本当に仕事のできる人は、自分の能力を過大評価することはありません。むしろ、逆です。自分には足りないところのほうが多い、という謙虚な判断をするものです。大きなことばかり言っている人は、たいてい「仕事ができない人」です。自己評価をするときには、できるだけ自分に厳しい目を向けたほうがいいですよ。そうすれば、おかしな勘違いをしなくてすみます。
第4章(学びの心理学)
■思い込みの力は、ものすごく大きいですよ。おそらく、読者のみなさんが思っている以上に大きいと思います。自分の人生がどのように変化していくかは、まさに自分の思い込みが決めているといっても過言ではありません。
第5章(お金儲けの心理学)
■お金持ちになる人は、とにかくお金を使わない人です。お金は、使わなければ自然に貯まっていくのです。1滴1滴の水は小さくとも、それがたまりにたまれば大きな池や湖になるのと一緒です。
第6章(恋愛の心理学)
■よい香りは、相手にではなく、自分の心を変えるわけです。「こんなにいい香りがするなんて、俺ってイケメン」という思い込みが強化され、話し方や身振りも変わるので、結果として、相手にも好かれるようになるのです。
第7章(心と身体の健康の心理学)
■フロリダ州立大学のアダム・ハンリーは、皿洗いをすることによって、集中力、活力、意志力、ポジティブな気持ちの増進が見られることを実験的に確認しています。また、ハンリーによると、皿洗いをすると、怒りやイライラ感は減少するそうです。
■では、どうすればストレスをうまく解消できるのでしょうか。だれでも簡単にできる方法は、ウォーキング。ただ歩くだけでもいいのですが、できるだけ緑の多いところがベスト。そういうところを、トコトコと歩くようにすると、心のストレスは相当に軽減されます。
■後悔には、何か「した」ことから生じる後悔と、何かを「しなかった」ことから生じる後悔の2種類があるのですが、ずっと長く尾を引くのは「しなかった」後悔です。ずっと後悔が続くのですから、スッキリするためにも、迷ったら「する」を選んだほうがいいのです。
■というわけで、当たり前の結論になってしまって申し訳ないのですが、とにかく毎日頑張って働きましょう。どんな仕事でも全力で取り組みましょう。そうこうしているうちに出世もするでしょうし、少しは貯金もできるようになります。そしてお金に余裕が出てくると、心の余裕も出てきて、カリカリ、イライラせずに人生を送ることができるのです。
■学校の先生に、「お前は、もっと上の学校にも合格できるぞ!」と言われても、「いいえ、私はひとつ下のランクの学校で、ずっとトップにいたいのです」と答えましょう。就職するときにも、できるだけ小さな会社に就職しましょう。そこでずっと「できる社員」でいたほうが、一流企業で「無能扱い」されるよりも、何倍も幸せな生活を送ることができます。周囲の人を見渡して、「ここなら私も一番になれそう」という場所を見つけてください。探せば、そういう場所はきっと見つかります。
コメント
「だいたい人間の悩みというものは、お金と健康と人付き合いに集約できるように思えたので、本書ではこの3つの悩みを基本的な柱とし、そこに日常生活のさまざまな問題を加味して構成」とあるとおり、誰が読んでも何かしら役に立つ心理テクニックが盛り込まれている。
「ストレス解消には、皿洗いがよい」というのは自分自身が実感していたことなので「まさに!」という感じ。
皿洗いをするとその作業に集中でき、それが結果としてマインドフルネスのような効果をもたらすということだが、確かにそのとおりだと思う。
自分も仕事やら子どもの面倒やらでイライラしているときなど、皿洗いをすると妙にスッキリすると思っていたのだが、それは理にかなっていたようだ。
皿洗い以外にもトイレ掃除やお風呂掃除など他の掃除でもいいと書いてあるが、自分自身、掃除全般が割と好きな理由が「気分爽快になる」ということだったのだと再認識した。
また「小さな池で暮らす」、井の中の蛙でいるという戦略も幸せのためにはアリというのも興味深かった。
誰がどう考えようと、自分自身がその場所で心地いいのであればそれが一番、というのは何となく逃げているような感じもするので気が引けてしまう部分もあるが、選択肢としてはアリかと思う。(この場合、意識的にそれを選ぶという条件付きだろうけど)
パレートの法則ではないが、どの組織でも優秀層は全体の2割ほどで、優秀層だけを集めて組織化したとしても下位2割は発生してしまう。
それを考慮すると自分自身が優秀層でいられる組織や場所を見つけたうえで、そこで活躍することを意識的に選択するというは賢明な判断のように思う。
いる場所によって評価される能力が異なり、また周りとのバランスでも能力の高低は変わってくる。人の能力が相対的なものだというのは忘れがちなので覚えておきたいところであり、それを意識するうえでも「小さな池で暮らす」という戦略は役立ちそう。
全部で80個のすぐに役立つ心理テクニックが載っており、読むのに時間もかからないので誰にでもオススメできる本。
一言学び
周囲の人を見渡して、「ここなら私も一番になれそう」という場所を見つけてください。
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