読書レビュー:『命綱なしで飛べ』(トマス・J・デロング)

読書

読みたいと思ったきっかけ

書店で平積みされているのをたまたま目にしたのかがきっかけ。

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命綱なしで飛べ [ トマス・J・デロング ]
価格:1,980円(税込、送料無料) (2023/5/29時点)


内容

目次

目次は以下のとおりとなっている。

 

はじめに    
Part 1 なぜ失敗をおそれる? 飛ぶと決めて飛べない「人間心理」で動く方法
1章 野心家のアキレス腱 熱意と行動力は別物
2章 恰好悪くてもいいから望ましいことをする 順番通りに、確実に、最大成長する
Part2 3つの大きな心配 クリアになれば行動できて力が出る
3章 目的 やり抜く「旗印」になる
4章 孤独 みずから孤立する不思議な心理
5章 意義 「特別」な感覚の絶大な効果
Part 3 4つの罠 行動の「蓋」の外し方
6章 忙しさの罠 多忙だと安心する「忙しい症候群」
7章 人と比べる罠 私たちにどっぷり染みついた習性
8章 人を非難する罠 非を認めて「稀有な人」になる
9章 心配の罠 動けないときの最善の考え方
Part4 乗り越える 不安を変化の「燃料」に変える
10章 過去を「過去のもの」にする 自分を固める「セルフイメージ」を解きほぐす
11章 セカンドキャプテン、ファーストチョイス フェアな人と組む
12章 命綱なしで飛べ! リスク世界で「安全」に飛ぶ
13章 ダンスフロアに足を出す 一歩動いて「波」に乗る
14章 傲慢にならない秘訣 飛んだあと、もっと飛びつづけるために

内容

わたしの気になった箇所について記載する。

■誰かに仕事を任せるのであれば、自分の弱さを示すことにもなる。なぜなら、その人は自分と同じくらい高い水準でできるはずと認めることになるからだ。そのうえで、時間を取って仕事を任せる人にしっかり教え込まないといけない。

■何かを「見事にこなす」には、何かを「恰好悪くてもいいから」しなければならない。それ以外に道はない。まずは弱さやもろさを見せてしまうことだ。そうやって変化が期待できるときこそ、学び、成長し、満足が得られるのだと信じてほしい。

■私たちのアイデンティティは、私たちが自分自身のことをどう語るかで決まる。これは強調しておきたい。重要なのは、本当の自分について語る必要はなく、自分自身が人生で行っていること(personal journey)を自分に向けて話せばいい、ということだ。

■よくあることだが、仕事熱心な人が本社から異動になったりするときは、「離れても自分は本社の仲間とつながっている」「彼らと常に一緒にある」と感じてもらうことが必要だ。それによって目的を見出し、不安を抑えることができる。

■ここまで尽くす必要はない。ただ、自分が行っている仕事と職場に、揺るぎない信念を持たなければならない。

■この認識が現実に影響をおよぼす。自分は見限られたと思い込むと、仕事に支障をきたし、充実感が得られなくなる。現実に除外されていなくても、不安で生産的でなくなる。

■自分は組織に属しているかどうか考えたとき、次のようなことを自問すると思う。・自分は組織、チーム、グループと「精神的なつながり」があるか?・組織の方向性や目的を決めるうえで、「自分の発言」が生かされているか?・この組織で自分は小さいながらも「意味のある役割」を果たしていると思うか?

■自分は組織にとって重要でないと感じる「意義の欠如」によって、不安がどのように無意識のうちに生じ、行動に影響するか?

■どの世代であろうと、みんな自分の仕事が重要であると思いたいのだ。

■堅実に仕事に取り組む人は、自分は組織にとって重要だとほかの人に思わせてもらうのを待っていてはいけないということだ。そうではなく、自分は意味がある仕事をしていると自らの行動を通して思わなければならない。

■自分がどれだけ忙しいかを示すことで、自分がどれだけ重要かを思わせようとしているのだ。

■忙しさに反射的に反応してしまうのは好ましいことではないということだ。どの組織を見ても、パブロフの犬のように、メールや電話、SNSに即座に反応する人がたくさんいる。

■仕事で結果を強く求める者は、誰もが「人と比べる罠」にはまらないように、さまざまなことを経験する必要がある。経験の幅を広げるよう努めるのだ。もっと言ってしまえば、「ルーティンワーク」をしないこと。仕事をしていればそれでいいという考え方を改めないといけない。

■「人と比べる罠」はいつの時代も、競争が激しいが、仕事達成の判断基準がはっきりしない職場環境で発生する。自分の仕事をまわりの人と比べることで、自己不信にとらわれてしまう。

■組織では、誰もが自分への非難は受け入れず、すぐにほかの人に責任をなすりつける。リーダーがの多くは「責任を取る」と言うが、口だけだ。「責任は私にある」と言いながら、自分ではなく誰かの首を切る。

■あることに関してほかの人を「愚か」と非難することで、そんな彼らより自分は賢いと思うことができる。仕事で結果を出したいと願う者たちは、「自分は価値ある人物だ」と思わせるために、人より賢くあらねばならないと考える節がある。だが、実際は彼らは自分の頭の中で賢いだけだ。同僚は鈍い、仕事が遅い、察しが悪いと自分に言い聞かせて、自分のビジネスインテリジェンスを高めているだけだ。成功したいと思う者は、人ではなく、自分をこの「人を非難する罠」にはめてしまっている。

■「心配の罠」にも、「忙しさの罠」「人と比べる罠」「人を非難する罠」にもはまらないためには、まずはその罠に気づくことだ。4つの罠にはまりつつあると気づけば、どれにも引っかからずにすむ。

■「昔のことは忘れる」チャールズはジェフに、選択しなかった道、犯したミス、逃した機会に執着してはならないと求めたのだ。

■今の働く若い人の中には、組織や上司からサポートを得られず、自分たちは「自主的に活動するしかない『フリーエージェント』のようだ」と口にする人もいる。仕事の初日からこんなふうに感じてしまう。だから自分の仕事はチームに参加して行うものではなく、契約に則って、ただ与えられたことだけこなせばいいと考えてしまう。

■何年も仕事を続け、知恵と経験を得た人は、自分が学んだことを誰かと共有したいと自然に思うようになる。誰かを助けたいと思うのだ。これが大事だ。自分の業績拡大をはかるより、人を助けて育ててみたいと思えるようになったのだ。ここにいたって、自分も成長し、成熟できたとわかる。

■問題や心配が生じたら、48時間以内にフィードバックを得るようにしよう。48時間以内に反応が得られれば、たとえ否定的なフィードバックであってもそれほど痛みは感じず、聞いて学んだことを感情的に無理なく収めることができる。困難な状況に置かれたり、トラウマとなるようなことを経験したりすれば、それについてすぐ話したいと思うものだ。

■よくあることだが、成功したい、結果を出したいと思う者は、大きなイメージにとらわれてしまい、進歩につながる小さな一歩を踏み出すことができない。だが、小さな一歩が大きな成果につながる。

■命綱なしで飛べる6つのステップ、①立ち止まって考える。自分を理解する、②昔のことは忘れる。過去を「過去のもの」にする、③こんなふうにしてみたい、こんなことを実現したいと「具体的な目標」と「計画」を立ててみる、④メンターやアドバイザー、「支援のネットワーク」に頼る、⑤まばたきせず「現実」を見つめ、受け止めようとする、⑥自分の弱さを認め、さらけ出す

コメント

いわゆる自己啓発本の一種ではあるが、著者がハーバード・ビジネススクールの教授で、専門が個人および組織の成功要因ということで、説得力が高められている印象。

個人的には本書の中で挙げられる4つの罠、特に「忙しさの罠」が刺さった。

「忙しく見せたいから忙しくする」というのは言い得て妙で、自分の重要度や貢献度をアピールするために忙しさは意図的に演出されている。もちろん、そうでない場合もあるだろうけど。。。

かくいう自分も、自分自身が忙しいということに酔ってしまうことが多々ある。

仕事の依頼が多くて残業が増え、睡眠時間が減ったとしても、それ自体に陶酔しているときがある。忙しいことが格好いいと勘違いしている典型的な例。

この本ではそういった「忙しさの罠」にはまった人の具体例が挙げられている。

例えば、空き時間には常にスマホをチェックしメールやチャットに即座に反応するなど、まさしく自分に当てはまっていて少し恥ずかしい気持ちになった・・・。

また「休暇は忙しさの対極にあるから、結果を出したい者の多くは長期休暇をおそれる」というのも自分がうっすら考えていたことであった。

「休みを取る」ということがイコール「忙しくない」に直結し、それが自分の重要度や貢献度の低下に結びつくことを怖れて、結果的に休みを取れなくなる。

これもわたし自身、おおいにハマっている罠だ。

こうした「忙しさの罠」に該当するかどうかのチェックリストが本書には記載されており、また同時にそこから抜け出すための方策も述べられている。これは他の罠も共通している。

全体として自分の弱さを認めつつ、そこから逃げることなく、自分の望むものを求めていくための一連の方法論が説かれている。

「成功者は弱さを見せることない」というイメージから脱却し、弱さを抱えた新たなプロフェッショナルを示される。

400ページ以上あって結構分厚いが、読みにくさはそこまで感じないので、割とスムーズに読める。

一言学び

自分がどれだけ忙しいかを示すことで、自分がどれだけ重要かを思わせようとしている。

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