わたしは本を買うことが趣味になっているところがあるので、戒めを込めて毎月何を買ったかの記録を取ることにした。ここ3ヶ月の記録はこちら。
2021年6月に購入した本は以下のとおり。
No. | タイトル | 購入金額(円) | 著書名 | 読了ステータス (未読、読書中、読了) |
1 | デジタルで変わる子どもたち | 1,034 | バトラー後藤裕子 | 読了 |
2 | 極めろ!TOEFL iBTテスト リーディング・リスニング解答力 | 2,530 | 森田鉄也/日永田伸一郎/山内勇樹 | 未読 |
3 | 真説 日本左翼史 戦後左派の源流 | 990 | 池上彰/佐藤優 | 読了 |
4 | スピリチュアルズ「わたし」の謎 | 1,870 | 橘玲 | 読了 |
5 | 超加速経済アフリカ | 1,980 | 椿進 | 未読 |
6 | パーソナルブランディング |
555 (中古) |
ピーター・モントヤ/ティム・ヴァンディー | 未読 |
7 | レバレッジ・マネジメント―少ない労力で大きな成果をあげる経営戦略』 |
375 (中古) |
本田直之 | 未読 |
6月は合計7冊購入した。購入金額は9,334円。6月は英語系は1冊に留めることができた。
ただ、まだ勉強を開始する予定もないTOEFLの問題集を買ってしまったのは、今となっては自分でも謎だ。
買うことで満足してしまうやつだ。
TOEICと簿記の試験が終わり、少し読書熱が高まっているためか、ついつい買ってしまった。まだ読めていない積読本も多いというのに・・・。
今月の1冊:『真説 日本左翼史 戦後左派の源流』
今月は買った本についてはまだ読めていないものもあるが、読んだものに関していえばどれもハズレなく面白かった。
今回はそのなかで『真説 日本左翼史 戦後左派の源流』を挙げたい。
購入経緯
この本を買ったきっかけは、当然ながら池上彰氏、佐藤優氏の共著だからということが大きい。
2人の共著した本はだいたいハズレなく面白い。
ただ、今回はテーマ自体にも惹きつけられるものがあった。そう、「左翼史」というテーマである。
わたしの世代だとほとんど左翼の歴史を知らない人が大半だと思う。「東大安田講堂事件」や「あさま山荘事件」などが左翼に絡んだ事件だったらしい、くらいのざっくりした印象しかないような状態だ(もちろん人によると思うけど)。
革マル派、中核派などのも実態としてどういうグループで、何から生じたものかもわからないし、なんで内ゲバということになったのかもよくわからない。
そういう左翼史に関する知識が欠けている、という認識は前々から持っていたので、この本の購入に至ったのはそういう背景もある。
内容
そもそもこの本はまだ続編が予定されているということに注意が必要だ。
この本は戦後左派の歴史のうち、戦後から60年安保までが対象としている。この本のなかに、今後60年安保以降の歴史を対象としていく予定があると記載されている。
最終的に何冊発行が予定されているのかわからないが、本書では戦前の左翼史については所々で触れられている程度なので、戦前の左翼史も発刊されるかもしれないが、とりあえずは戦後左翼史の続きがもう1冊が出ることは確実なようだ。
内容としては、池上彰氏・佐藤優氏の対談形式になっており、戦後左派の歴史的な流れを概観し、節目節目での重要な事件や人物にフォーカスしていくような体裁になっている。
章立てとしては以下のとおり。
序章 | 「左翼史」を学ぶ意義 |
1. | 戦後左派の巨人たち(1945年〜1946年) |
2. | 左派の躍進を支持した占領統治下の日本(1946年〜1950年) |
3. | 社会党の拡大・分裂と「スターリン批判」の衝撃(1951年〜1959年) |
4. | 「新左翼」誕生への道程(1960年〜) |
歴史的な流れから考えれば、戦前の左翼史からスタートした方が時系列的には好ましいのだろうが、まずは読者がより取っ掛かりやすいように戦後左派の流れからスタートすることにしたと本書に記されている。
印象
題名通り日本左翼の歴史を把握するには適した本だと思う。
池上彰氏が各章の冒頭や内容の所々で用語の解説やその基礎的な背景などをわかりやすく解説している部分があるのだが、その箇所がほぼゼロ知識のわたしにとっては有難かった。
何でも新しい分野を学ぶときはそうだが、その分野の用語や基礎的な背景の理解が欠如していると、どれだけ丁寧に読んでも内容が頭に入ってこない。
その意味でこの池上彰氏の適時の解説がこの本を初心者でも取っ掛かりやすくしているといえる。
この本を読んでみると、東西冷戦という政治構造の実生活への影響力、社会党の影響力など、今となってはそこまで影響がない事象や政党が大きな力を持っていたということに改めて驚く。
そうした状況下であれば必然的に左翼への関心は高まるし、人々の意識も今とは全く別のものになるののだろうという思いを強くした。
コメント
ほとんど知識ゼロでも読めることは読めるが、多少歴史の知識がないと難しく感じると思う。そもそもこの本に興味を持つような人は当然ながらある程度の歴史的な知識を有しているとは思うが。
ただ、それでも登場人物が多かったり、その人物と政党や流派の関係などがなかなか覚えられないので、それらをまとめた図などが要所にあると、よりわかりやすいだろうと感じた。
年表はあるものの、人物間の関係などは文章だけだとすっと理解できないことも多いので、そういった関係図などがあるともっと取っつきやすいように思う(それくらいは自分で勉強しろというメッセージなのかもしれないが)。
7月の読書
引き続き山口周氏の薦める超基本の6冊の本を読むことを進めていくとともに、購入した本も読んでいきたい。
本でインプットしたことを活かせるよう、「何かしらのアウトプットするんだ」いう意識も持ちながら本を読むようにしたい。
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