読みたいと思ったきっかけ
Amazonで本を探していたときにオススメに表示されたのがきっかけ。
こちらも最近流行していると思われる心理学・認知バイアス系の書籍であり、認知バイアスの知識強化のために読みたいと考え購入した。
内容
目次
目次は以下のとおりとなっている。
第1章 | : | ネットの買い物で失敗しないコツとは? |
第2章 | : | 「損したくない」という人ほど損している |
第3章 | : | 買い物での選択で間違えないポイント |
第4章 | : | 絶対に後悔したくない「大きい買い物」 |
内容
わたしの気になった箇所について記載する。
第1章(ネットの買い物で失敗しないコツとは?)
・買ったことが失敗だったとわかる情報よりも、その商品がよく評価されている情報を積極的に受け入れます。
・自分自身で、情報収集にどれだけの労力や時間をかけるかを決めなければなりません。「これ以上の時間をかけるより、ほかのことに時間を使おう」といった割り切りが必要です。
・3000円割引されるトクよりも、3000円のクーポン券の価値がなくなる損失のほうが大きくなります。
・これは(=ウィンザー効果)、本人から直接発信される情報よりも、直接的な利害関係のない第三者から、間接的に伝わる情報の信頼性を高く感じる心理的傾向です。
・行動経済学の観点から見れば、これは「ブレークイーブン効果」の影響です。含み損の状態にあって、損失をなくすことを強く求める心理です(ブレークイーブンは損益分岐点を意味します)。損失があきらめきれない状態のときに、これを挽回できると大きな喜びを感じるのです。
・じつは現代は「自分でも気づいていない、自らの嗜好や関心に気づく機会」が、どんどん失われています。個人向けの情報のカスタマイズ技術が進んでいるためです。
第2章(「損したくない」という人ほど損している)
・このように、安さはダイレクトに心理的な影響を与えます。ゆえに基本的には「安いから買う」という安易な判断は危険だと認識すべきでしょう。
・買うべきかどうかの判断において重要なのは、自分にとって価値があるかを見極めることです。その判断基準を「自分向きの商品であること」としてはどうでしょう。世の中一般にとっていい商品かどうかではなく、あくまで自分自身にとっていいかどうかで判断するのです。
・まずは自分の不合理さに気づき、その仕組みを知ることから始めましょう。
・人は行動の後であっても、自分の努力や負担を正当化しようとします。時には、最初の自分の行動が正しいと思いたいばかりに、自分に不利な行動を重ねてしまうケースもあります。
・将来、手に入る場合の価値が、現在、手に入れる場合の価値と比べて、どのくらい低くなったか(割り引かれたか)を示す率が「時間割引率」です。
・もし自分が、せっかちすぎるとか、我慢強くないと思うのであれば、自身の時間割引率を意識するといいかもしれません。時間割引率が低い自分になるよう想像するのです。
・その買い物がよかったか悪かったかは、利用した結果で判断されるべきです。
第3章(買い物での選択で間違えないポイント)
・「ポイント10%還元」と「10%割引」を比較すると、どちらが得でしょう?多くの人は「同じ10%だから、どちらも同じだけ得」と答えるのではないでしょうか。正解は「10%割引のほうが得」です。
・ただ、一つ注意すべき点があります。情報収集に時間と労力をかけすぎないことです。
第4章(絶対に後悔したくない「大きい買い物」)
・温かい家庭を築くことと、立派な家を買うことは、まったくの別物です。
・「家でなく街に住む」のに適した住みやすい場所を「リバブルシティ」と呼びます。
・国土交通省の資料によれば、全住宅の平均寿命は54.2年で、これは家という商品の「使用期間」です。
・ただし、最も重視すべきは「その家に対して、54年満足できるかどうか」という点です。
・人は、長期的に物事を見られなくなることがあります。心理的バイアスに妨げられるためです。その一つに「投影バイアス」があります。これは、将来における自分の選好を予測するとき、現在の自分の状態に引きずられるバイアスです。
・これは(=計画錯誤)計画を立てるにあたって、目標を達成するまでに必要な時間、労力、お金などを、実際よりも少なく見積もりすぎる心理的バイアスです。人は、だれでも無意識のうちに、計画を甘く立ててしまうものなのです。
・対処方法はいくつかあります。その一つは「目標に至るまでの手順や要素を、細かく分解し、個々に必要な時間や行動などを見積もる」ことです。
・「実際に起こる確率」と「起こると感じる確率」は一致しません。…「宝くじ」の当選確率が、実際に当たる確率よりも高く思えてしまうのは、この心理(=確実性心理)の影響なのです。
・これは(=感情ヒューリスティック)は、物事の良し悪し、行動の選択、出現頻度や確率などの合理的に判断すべき事柄を、好き嫌いなどの感情で判断してしまう心理的バイアスです。
・たとえば「ストレスが解消できる」「夢が買える」などの有用性があれば「大事なお金を失う」「依存症になる」などの危険性は少ないと考えてしまうのです。
・コントロール幻想とは、自分の力ではコントロールできないものに対しても、自分が影響を与えることができると思い込むことです。
・「勝敗に自分の技術や判断が関わる余地がある」ギャンブルや宝くじほど、コントロール幻想による錯覚が強まる
・これは(=ハウスマネー効果)、運で得られたお金は、苦労して稼いだお金と異なり、ムダづかいされやすいというものです。
コメント
タイトルのとおり買い物にあたって人が影響を受ける認知バイアスに焦点を当てて解説した内容になっている。
買い物という非常に身近なことに関する事例が載っているので、スイスイ読むことができる。普段は本を読まないような人でも手軽に読めるようになっている。
書いてある内容についてはネットなどで見聞きしたことがある話も割とあるものの、こうした一冊の本でまとめられていると記憶の整理にもつながる。
「その買い物がよかったか悪かったかは、利用した結果で判断されるべき」というのは最近自分自身も思っていたところではあったが、改めて買ったものの利用を重視したいところ。
一言学び
その買い物がよかったか悪かったかは、利用した結果で判断されるべき。
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