読書レビュー:『絶対達成する人は「言葉の戦闘力」にこだわる』(横山信弘)

読書

読みたいと思ったきっかけ

Amazonで本を探していたときにオススメに表示されたのがきっかけ。(最近はあまり本屋に行けていない・・・)

言葉の使い方、定義が人によって異なることで上手くいかないケースが過去に何度かあったので、その辺りのヒントになるかと思い購入した。

内容

目次

目次は以下のとおりとなっている。

言葉1 モチベーション
言葉2 働きがい
言葉3 PDCA
言葉4 イノベーション
言葉5 主体性
言葉6 褒める
言葉7 楽しむ
言葉8 論理的

目次に記載されている8つの言葉の使い方や定義を多くの人が勘違いしていることによって、ビジネスがうまくいっていかなくなっている事例を示す。そして、どういう定義・使い方をすれば仕事や組織の改善につながるかを説明していく内容となっている。

内容

ここではわたしの気になった4つの言葉について記載する。

言葉1(モチベーション)

・モチベーションとは「あたりまえのことを、あたりまえにやるだけではなく、それ以上の行動をとるために必要な心の動き、意欲、動機付け」のことをいう。

・何が「あたりまえ」なのかを自分で意識してみることで、自分がとる行動がモチベーションを必要とするものなのかがわかる。

・問題とは「あるべき姿」と「現状」のギャップのことを指す。そのギャップ解消(問題解決)を「あたりまえ」と考えるのであれば、モチベーションは不要となる。

・「あたりまえ」の基準を高く設定するには、「脳の思考プログラム」を変える必要がある。「脳の思考プログラム」は、過去の体験の「インパクト✕回数」なので、使う言葉・付き合う人を帰ることで変更できる。

言葉3(PDCA)

・PDCAサイクルを回す上では問題解決能力が重要となる。

・「組織風土改革」というプロジェクトがPDCAを回しづらいのは、それが問題を先に考えてしまっているため。

・「あるべき姿」を「式」+「変数」で置換すればPDCAを回しやすくなる。

・Plan=問題をつくること。そして問題は「あるべき姿」と「現状」のギャップ。

・期限と数値目標はセットである。いつまでに、誰が、何を、どの状態にするのか、細かいところまで落とし込まないと、前へ進むことはできない。

言葉5(主体性)

・「視座」を高める教育が「主体性」を高める。

・自分の職務や機能ではなく、所属する組織や会社の存在意義などを繰り返し伝え、心に刻むことで部下も「視座」が高くなり、「視野」も広がり、別の「視点」から物事を見られるようになり、それが主体性につながる。

言葉8(論理的)

・「絶対論感」とは「論理に対する感覚、論理的かどうかを瞬時に認識するスキル」のこと。

・「絶対論感」がある人は「根拠・データを必要と考える」が、結論ありきの人は主張した後に根拠を探すことになるので、根拠にバイアスが掛かってしまう。

・論理的に物事を考える上で、まず押さえるべきは前提。

・今後は「地頭力」が必要になってくる。地頭力は具体と抽象を往復運動する力と言い換えてもいい。

・フレームワークを使うことで「具体と抽象の往復運動」がやりやすくなる。

コメント

各言葉の事例を読んでいて「自分の会社でもよくある」というのが複数あって苦笑してしまった。

モチベーションとPDCAのところに出てくる「問題」の定義、すなわち「あるべき姿」と「現状」のギャップは、聞けばあたりまえに思えるのだが、意外と忘れがちである。

「あるべき姿」を決めずに問題が設定されてプロジェクトが進むと、指標がないからどういったゴールを目指すべきかもわからなくなり、プロジェクトが遅々として進まないのは全くその通りだと思った。

システムの要件定義などはこの辺を割とちゃんと実施している印象がある。自分も普段のプロジェクトにも活かしていかねば・・・。

一言学び

問題とは「あるべき姿」と「現状」のギャップ。

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