佐藤優

読書

2022年12月購入書籍(先月何冊買ったのか)

1月は年末年始の休みに購入した書籍を読む予定。 それが終わったら2023年の目標に向けて英語学習を進めることを想定しているので、また読書は一時休止だろうか・・・。 読書も時間を見つけて続けていきたいが、このあたりは英語学習とのバランスだろうか。
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読書レビュー:『君たちの生存戦略』(佐藤優)

この指摘は自分自身にもやや当てはまる気がする。 何かを強く信じてそれにダイブすることが怖いという感覚があり、それゆえにあまり深く信じることをしない。その姿勢がここでいう新たなシニシズムなのかわからないが、わたしは若干その傾向がある。 でも、確かに自分以外でも若い人たちはこういったマインドを持っている人が多くなってきているようには思う。 その意味でいってもこの指摘も示唆に富む。 この解決策として目的論をベースにした生き方が掲げられており、その事例として女優の小芝風花さんが挙げられているのも意外であったが、彼女の経歴を知って合点した。 本書のまえがきにもあるが、佐藤優氏自身が慢性腎臓病や冠動脈閉塞などで闘病中であり、健康上の問題を抱えている。 佐藤優氏のファンとしてはできるだけ長く活動していただき、より多くの知見を後世に残していってほしいと強く願っている。
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読書レビュー:『哲学入門』(佐藤優)

あとがきに「本書は講義録をベースにしているので読みやすい」とある。 確かにこの分厚さ(400ページ以上)の割にページを繰るスピードは早かったような気がするが、しかし決して簡単なものではなかったように感じる。 哲学的な議論そのものが難しいということもあるが、元々が神学部の学生向けの講義であることから、神学的な要素に関する記述も多く、そこが更に難しい印象を与えているように思う。 わたし自身、これまで数々の哲学入門系の書籍に目を通してきているが、一向に身についている感覚はない。 大まかな流れであったり、各哲学者の概論的な内容はつかめているものの、詳細な内容や、それが何を意味するのかを説明することはできない状況にある。 もちろんこれは今まで読んできた書籍が悪いわけでなく、消化できずにいる自分に全面的に責任があるのだが、それだけ哲学を学ぶのは難しいということだろう。これは哲学に限った話ではないかもしれないが。 本書のなかで触れられるように「思考の鋳型」を摑むこと、ある考え方が過去のどの考え方を類似しているかを掴めるようになることは自分も極めて重要だと思う。 これはいわゆる抽象と具体の行き来という思考にも近しいわけで、それを考えると何かを考え、創出する過程においては必須のスキル?なのだろう。 本書についてはまだまだ消化不良の部分が多々あるので、こちらも繰り返し読んで知識を深めていきたい。
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読書レビュー:『危機の読書』(佐藤優)

ウクライナ侵攻に関する報道については、確かに日本も欧米諸国もロシアが悪い一辺倒になっている気はしている。 もちろん攻撃する側に問題があるのだが、それでも相手方がどういう論理で考えているかといったことも知る必要がある。 結局ある側面から切り取ったものしか物事を伝えることはできないし、それが事実がどうかもよくわからない。そういうなかで様々な人が自分で発信するメディアを持ち、その影響力が増大してきており、より訳がわからなくなっていく。 対談のなかでも「人は見たいモノだけを見て、聞きたいモノだけを聞きますからね」と出てきているが、自分の欲する情報だけを見聞きする環境に身を置くことは容易になっているので、この傾向は今後も続くであろう。 何かを信じ、ある前提に立ったうえでしか生活を送ることができないし、「順応の気構え」が生じるのは避けがたい。 しかしながら、そういった状況でもなるべく「自分で考える」という機会を増やしていこうとすることの重要性がさらに増してくるように感じる。 言うは易く行うは難しではあるが。
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読書レビュー:『教養としてのダンテ「神曲」<地獄篇>』(佐藤優)

本書のなかで直接的に『神曲』とは関係しないが、グローバル人材の二極化というのは気になった。 今まではグローバル人材といえば、外資系の会社でバリバリに働くエリートのイメージだったが、それに加えて「出稼ぎ労働者として外国へ渡る人」が生じてくるというもの。 後者のグローバル人材は、いわば仕方なく出稼ぎに行かなければならないわけで、エリートとはかけ離れており、今まで出稼ぎ労働者をどちらかといえば受け入れる側だった日本が、ついに送る側になるのかとと思うと何となく隔世の感がある。 もちろん今後、佐藤優氏の言う通りになるかはわからないが、実際に海外に出稼ぎに出ている若い人も出てきているらしい。 『神曲』の内容や背景はもちろん、それに付随して上記のような現代社会の問題点なども多く提起されているので、一度で二度美味しいともいえる。
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読書レビュー:『独学の教室』(読書猿 他)

また幅広い分野の人物に独学について聞いている点も、普段見られない視点を得られてタメになる。 英語や数学などの具体的な科目の学び方なども掲載されつつ、独学の気構えや姿勢などの科目の手前の部分にフィーチャーしているものもあるので、読者がどのメッシュで独学について知りたいと思っても何かしら学びがあるように思う。 短期的にどうこうということも大事であるが、やはり長期的に自分がどういう知識や知恵を得ていきたいかを定め、そこに向かって独学していくことが重要だと感じた。 日々の精進しないといけない。
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読書レビュー:『漂流 日本左翼史 理想なき左派の混迷 1972-2022』(池上彰/佐藤優)

3部作となっていた本書のシリーズもこれで最終巻。 今回に関していえば段々と現代になってきて知っている人の話も増えてきたこともあり、幾分か読みやすく感じた。 特に終章は現在から未来に向けての左翼の課題などを扱っていることもあり、前提知識がそこまで要求されないので、読む側の負担も少し軽く感じた。 左翼関連の歴史を追うには主要組織の名称と特徴を紐づけて頭に叩き込んでおくことが必要不可欠に思う。 それぞれの組織名称が似通っていたり、そもそも名前がメチャメチャ長かったりと本の字面を追うだけで覚えるのは至難の業だ。 その意味でいうと、やはり同時代を経験していて、組織名称を知っていたり、その特徴を掴んでいる年長者の方のほうが読みやすいのは間違いない。 自分としては左翼全般の知識をざっくりと把握することはできたが、個々の事例や組織の関係性をそらで言うことはできないレベルといったところ。 もう一度3冊を知識を整理しながら読んでいけば、もう少し理解度が深まるように思う。 こういう本を読むと、まだまだ勉強・知識が圧倒的に不足していると愕然とするが、少しずつキャッチアップしていくしかない。
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読書レビュー:『世界の〝巨匠〟の失敗に学べ!-組織で生き延びる45の秘策』(池上彰/佐藤優)

今回の書籍は組織で生き延びるというテーマが決まっていることもあり、わたしが一番刺さったのは「人間が群れを作る動物である」ということと、「組織が人の力を引き上げることができる」という2点。 前者については当たり前すぎて普段意識することがないが、すべての喜怒哀楽の出発点は群れを作る動物であるという前提に起因しているように思う。 その意味でいうと、何か起きた時にはこの大前提に返って考えてみることも有用であるように感じる。 また「組織が人の力を引き上げることができる」という点については、組織そのものの光の部分にフォーカスしていることで希望を持てる。 組織というと、もはやその言葉自体にネガティブな印象がくっついてしまっているが、そういうマイナス側面以外にプラスの側面もあるということを頭に入れておくことで、組織に対して別の角度で考えられるはず。 その他にも「上司の言う一般論は一般論でない」「近代的なパッケージが時代にそぐわなくなっていきている」など気付きや学びになることが多くあった。 対談本であることからも読みやすいので、組織に属する方には是非読んでみてください。
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読書レビュー:『人生のサバイバル力』(佐藤優)

また離島という条件下において、島外から生徒を募集したり、町営の塾できめ細かな学習指導を実施するなど、数々の施策を実施している久米島の取り組みについても恥ずかしながら本書で初めて知った。 確かに学習環境がある程度担保されるのであれば、離島で高校生活を送るのは国内でありながら外から日本を眺めることにも繋がるし、地方や離島の環境を肌身で感じる機会にもなるので学習する場としては好ましいのかもしれない。 自分の子どもが中学生や高校生になるときに、離島留学するという選択肢も候補に入れて検討していくのもありか。最終的には子ども自身の希望にもよるが、親がどれだけの選択肢を知っていて「こういう道もあるよ」と提示してあげることは割と重要であると感じる。 親が何も知らないとそれだけ子どもの選択肢も狭まってしまうという事実は自分も身をもって体験している分、なるべく自分の子どもにはそういったことがないように接していきたいところ。 いま中学生や高校生である方は本書の内容がダイレクトに伝わるし、使えるので有益であることに違いはないが、子どもを持つ親御さんにも離島留学という教育機会があることを知ることができる点で有益であると思う。
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読書レビュー:『生き抜くためのドストエフスキー入門』(佐藤優)

佐藤優氏が指摘するとおり名前の複雑さや時代背景、宗教背景などがわからないこともあって読んでいて難しく感じてしまい、ついつい遠ざけてしまっていた。 もちろん色々な解説本が世の中には出ているし、ドストエフスキーほど有名な作品であれば、わからない部分については調べれば必ず出てくるであろうから、地道に取り組めばいいのだけれど・・・。 とはいえ調べながら読み進めるのも、時間が掛かり読書としての楽しみを感じられないような気もして少し気が引ける・・・。 そうなるとやはりある程度はキリスト教の知識であったり、時代的な背景を頭に入れ込んだうえで読み進める他ない。 日本文学・世界文学を問わず古典的な文学作品に触れていこうと最近考え始めているのだが、わかっているけれどこれはなかなか「重労働」。 やはりこういった取り組みは時間のある大学生のうちにしっかりと行っておくべきだと、今さらながらに後悔している・・・。 まあ今さら言っても仕方ないので、少しずつ古典作品に取り組んでいきたい。
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