読書

読書レビュー:『戦時下の外交官』(佐藤優)

本書のなかでも当時の大島駐独大使が「大使は本省の訓令に従って動いているだけである。従って政策の遂行に対して責任はない」と語ったというエピソードが記載されている。 誤りを認めずに、自己保身に走る。どの時代にもそういった類の人物はいるし、自分自身もそうなってしまう可能性を常にはらんでいる。 こういった個々の事例を知りストックしておくことで、日頃の行動を律するようにできるかもしれないし、緊急時にも後ろ指を指されない行動を取れるかもしれない。 もちろんその時になってみないとわからないが・・・。 結局は後世の人が歴史・過去を評価する際に後ろめたさのない言動をいかにできるかに掛かっているように感じる。わたしのような小市民ではここまで意識する必要ないかもしれないが。 戦争という極限状況における人間模様・状況を学ぶためにも、また当時の外交官の世界を垣間見るためにも本書は有益に思う。 ページ数が多いので少し分厚く、取っ掛かりづらく感じるかもしれないが。。。
読書

読書レビュー:『保守主義とは何か』(宇野重規)

守るべきものがなくなったとき、保守主義という思想自体のレゾンデートルはなくなるように思うのだが、そうなったときはそうなったときでまた何かしら守るべき考え方が出てくるのかもしれない。 それにしても保守主義を考える文脈において、英米の特殊性は考慮すべきという点は合点がいった。アメリカについてはよく言われるようにヨーロッパの伝統がなく、また啓蒙主義の挫折がなかったことから生じるロマン主義への移行も起きなかったなど、その特殊性が説明される。 しかし、英国が名誉革命によって確立した国制が墨守するべきものとしてあった点で、他のヨーロッパ諸国と異なるというのは、今回の発見だったように思う。(市民革命が生じた時期が英国が早かったのがポイントなのだろうか・・・) 保守主義の歴史的な流れや各国における違いを章ごとに丁寧に述べられており、非常に読みやすい一冊だった。頭の良い人の書いている文章といった印象。 保守主義に興味のある人や、またアメリカ政治における思想的な変遷に興味がある人にも特に有益になるはず。
読書

読書レビュー:『大日本史』(山内昌之/佐藤優)

世界史を学ぶ場合には日本史は大きくは近現代以降にしか登場しないし、日本史を学ぶ場合であっても日本と世界の関わりについてはそこまで主眼が置かれていないように、少なくとも私が学生のときは感じた。 そういった状況を脱し、世界史における世界から日本への影響や、逆に日本史における日本から世界への影響、といった視点から本書は日本の歴史を振り返っている。 しかしながら、歴史の知識をある程度体系的に暗記しておくことの重要さは大人になるほど身にしみる。 中学生や高校生のときに歴史の流れや最低限の知識を丸暗記して頭に入れておくことは、その後の大学生活や社会人になっても極めて有用であるように思う。 最近は丸暗記はナンセンスで必要なときに調べれば問題ないという風潮が強いが、結局頭に知識がないと読解力も落ちるし、そもそも学ぶスピードが段違いに遅くなる。 そういう意味では、如何に義務教育や高校生のときに基礎的な知識を叩き込めるか、というのは死活的に重要になってくると思うのだが、如何せんこの考えは前時代的過ぎる感は否めない。 もはや学生ではない自分にとっては今さらではあるが、最低限の歴史知識は入れていかないと。 大学受験用の日本史・世界史を勉強を通じて知識強化を図ろうか。。。
読書

読書レビュー:『子どもに語る前に 大人のための「性教育」』(宮台真司/岡崎勝)

読みたいと思ったきっかけ こちらも『経営リーダーのための社会システム論』と同じ理由で、宮台真司氏の名前で検索したときに新刊として出てきたので購入した。 /おそい・はやい・ひくい・たかい 112 / 岡崎勝/編著 宮...
読書

読書レビュー:『経営リーダーのための社会システム論』(宮台真司/野田智義)

前述のとおり講義録であるため非常に読みやすい。宮台真司氏の著作を読んだことがない人でもとっつきやすく、そのうえ氏のあらかたの思考の方向性や考え方を学ぶことができるので、宮台真司氏入門として非常にオススメできる。 また個人や家族、社会や共同体の再建(そもそも再建する必要があるかも含めて)に興味がある人にも薦められる。 SFの世界のような話がテクノロジーの進展によって本当に現実のものになっているということを知るためにも本書は最適だと感じる。 本書の英語版も出版することが計画されているようなので、英語版が出たらそれも買って勉強してみたいところ。
テスト・検定試験

2022年5月1週目(4/25-5/1)の学習計画

今週が終われば連休スタート、であるがその前に仕事を片付けなければならない。。。 毎年この時期は仕事が立て込んでくるので、如何に早く捌くかが肝要になってくる。 睡眠不足や寒暖差などで体調を崩しそうなので、そこもケアしつつGWにたどり着けるよう頑張っていこう。
テスト・検定試験

2022年4月4週目(4/18-4/24)の学習成果

気が付けば4月も後半。 なんだかんだで仕事が立て込み、あまりプライベートの時間を確保できていない。 若干睡眠不足の感じもしていて、体調が芳しくない。 とりあえず連休までに仕事を片付ける必要があるので、それまで体調をキープせねば。
TOEIC L&R Test

受験速報:第292回TOEIC L&R TEST(2022年4月24日)

リスニングもリーディングもそこまで自信を持って出来たとは言えない手応え。そう考えるととても簡単な回ではなかったのかもしれない。もっとも自分の手応えが合っていればの話ではあるが・・・。 リーディングは上述のとおり結果的に460点くらいになりそうな予感。 リスニングは確実に前回よりはスコアを落としそうなので、良くて450点、悪いと400点とかになりそうだ。すべてはパート2の出来次第。 まだまだ問題を解くのに精一杯で、問題の構成や難易度、新しい表現などを吸収している余裕はまったくない。。。
TOEIC L&R Test

明日、TOEIC(第292回TOEIC L&R TEST)

せっかく毎回受けているのだから、何かしら目的意識を持って受験するほうがいい。 ということで今回はどこまで出来るかわからないが、なるべく「言い換え表現」に意識を向けながら問題を解いていきたい。 リスニングは結構難易度が高いけど、リーディングであれば解答する際にどの部分のパラフレーズになっているかを意識することで、自ずと解答根拠も明確になるはず。 受験する方々は皆さん、がんばりましょう!
仕事

逃げとしての教養(現実逃避的教養主義)

逆に言えば結果を出すために必要なのであれば、歴史でも文学でも人類学でも何を学ぼうともOKということでもあるが。 一方で、そういった目的を持った行動からではなく、無目的な読書が活きるという言説もある。セレンディピティではないが、意図しないインプットが時間を経て有益なアウトプットにつながる可能性もあり得る、というもの。 こういったことまで考えていると、何が正解なのかがわからなくなってくるけど・・・。 いずれにしても、自分が教養主義に逃げ込みたくなりがちだ、ということは確か。現実逃避的に教養主義に傾倒する可能性が常に存在しているので、あくまで仕事上で結果を出すという姿勢を堅持しつつ、その罠に嵌らないように注意していかなければ。
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