読書レビュー:『室内生活 スローで過剰な読書論』(楠木建)
各種の雑誌や新聞などで掲載された書評や本に関する文章が1冊にまとめられたのが本書であり、そのため一つの書籍に対する文章は長くても10ページくらい(対談のものはもう少し長いが)となっている。
全体では500ページ以上ありだいぶ分厚く感じるが、どこから読んでもいいので取っつきやすい。
楠木建氏がビジネスの競争戦略を専門としていることもあり、ビジネス書や企業、組織に関する書籍が多いが、それ以外の政治、経済、哲学、小説などの分野に関する書籍に対しての文章もある。
どの文章を読んでも面白いし、読んでいて苦痛でない。この分厚さでも次から次へと読めてしまう。
「文章がうまい」という言葉に収斂されてしまうのだが、読ませる文章を書くのが上手いと感じてしまう。
色々な書籍が紹介されているので、それらを読みたくなってしまう。既に何冊か読みたい本をリストアップしており、買うかどうか迷っている・・・。
面白い書籍を探すために読むのも良し、経営やビジネスにおけるヒントを掴むために読むのも良し、文章自体を楽しむのも良し。どんな使い方もできる。
一つ一つが長くないのでスキマ時間に読むにもピッタリ。紙の本だと分厚くて持ち運びが大変ではあるが。
自分は気が向いたときにパラパラめくるようの本として、取り出しやすい位置(積読タワー上部)に置いておこうと思う。