アポリア

読書

読書レビュー:『稼ぎ方2.0「やりたいこと」×「経済的自立」が両立できる時代』(村上臣)

どうやってファンを稼いでいくか。 個人が「クリエイターエコノミー」のなかで生計を立てるには、このファンの獲得がセンターピンとなる。 既存のSNSや新たなツールも活用しつつ、どのマーケットでどういう切り口で自分の好きなもの、武器を提供していけるかが鍵となるが、この提供するコンテンツや内容を作り上げることが難しいことに変わりはない。 本書の著者自身も「私自身はやりたいことが見つからずに困った経験がありません」と語っており、このあたりは先天的なものを感じてしまう・・・。 まったく何も知らず、ただ漫然と仕事をするよりも、「クリエイターエコノミー」を意識しつつ、何かしら行動を起こせれば、少しは違った未来が見えてくる(はず)。 文書も平易で、これまでの考え方との対比しながら話が進んでいくので大変読みやすい。
読書

読書レビュー:『国難のインテリジェンス』(佐藤優)

これは「第三者委員会」のケースにとどまらず、あらゆる事件が起きたときも、その起きたときは色々とニュースになるものの、最終的に何が原因であったとか、どういった結果になったとかが報道されることは少ない気がする。(報道はされているのだろうけど、扱いが小さくなる) ニュースというメディアの性質上、新しいものが優先されるので、過去の事件の原因・結果が相対的に扱いが小さくなるのは致し方ないのだろうが。 その他でいうと人材の話も興味を引いた。 人口減少トレンドの日本においてどうやって優秀な人材を育むかは喫緊の課題。 かくいう自分ももちろん自分自身で勉強して、必要な分野のキャッチアップをすることは重要だが、子どもの教育という観点でもどうやって人的資本を高めるかは、親としても気にすべきところ。 佐藤優氏が「異文化体験はもっと早く中学生か高校生のうちにしておくと、将来、海外で学んだり働いたりしたいという動機を生み出すことになる」と述べているが、やはりどこかのタイミングで海外の異文化に触れさせることは、何かしらの動機づけに繋がる意味で重要だと自分も感じる。 対談本なのでわかりやすく、一つのテーマも短いので細切れでも読むことができる。読めば何かしらのテーマから得るものがあるはず。
読書

読書レビュー:『命綱なしで飛べ』(トマス・J・デロング)

「休みを取る」ということがイコール「忙しくない」に直結し、それが自分の重要度や貢献度の低下に結びつくことを怖れて、結果的に休みを取れなくなる。 これもわたし自身、おおいにハマっている罠だ。 こうした「忙しさの罠」に該当するかどうかのチェックリストが本書には記載されており、また同時にそこから抜け出すための方策も述べられている。これは他の罠も共通している。 全体として自分の弱さを認めつつ、そこから逃げることなく、自分の望むものを求めていくための一連の方法論が説かれている。 「成功者は弱さを見せることない」というイメージから脱却し、弱さを抱えた新たなプロフェッショナルを示される。 400ページ以上あって結構分厚いが、読みにくさはそこまで感じないので、割とスムーズに読める。
仕事

まさかの異動(霞が関へ)

どうやって生き延びるか こんな体力も知力もある人がいっぱいいるなかで生き延びるのもなかなか大変であり、自分にとっては結構荷が重い・・・。 できることをできる範囲で、が当面の目標というか指標だろうか・・・。かなり消極的であるが。 とりあえず2年くらいが目処なので、それまで頑張っていくしかないのだが。。。
読書

読書レビュー:『同志社大学講義録 『ねじまき鳥クロニクル』を読み解く』(佐藤優)

そもそもわたしはこれまで村上春樹氏の作品を読んだことがない・・・。 いつか読もう読もうと思っているだけで、読むタイミング逸し続けている。 本を読むこと自体は好きなのであるが、読むことで何かしらを得ないといけないという考えにとらわれて、そのせいで小説を読むことが後回しになっているきらいがある。 小説を読むことで単純な知識が増えるわけではないという思い込みがそもそもいけないのだが、その点でいうと、こうやって小説から何かしら知識や教訓を学び取れるような設計となっている本書は自分にとってはものすごく有り難い。 こういった解説本が、オリジナルの小説を読む契機にもなる。 ちょうど村上春樹氏の新刊である『街とその不確かな壁』が出版されたタイミングではあるが、自分としては『ねじまき島クロニクル』をこのタイミングで読んでみようか。。。
読書

読書レビュー:『「これから何が起こるのか」を知るための教養 SF超入門』(冬木糸一)

読みたいと思ったきっかけ 書店で平積みされているのをたまたま目にしたのかがきっかけ。 「これから何が起こるのか」を知るための教養 SF超入門 価格:1,980円(税込、送料無料) (2023/6/3時点) 内容 目...
読書

読書レビュー:『結果を出すリーダーはみな非情である』(冨山和彦)

情報が集まってくるハブにいる人が結局は一番力を持つように組織はなっている。 会社で言えば経営企画だったり、役所でいえば大臣官房だったり、とにかく情報が集約される場所にいる責任者、担当者が1番影響力がある。 組織で影響を持ちたいと思ったらやっぱり情報が集まる場所、ポジションに就くのが重要だと改めて認識した。 情報を持っているというのはそれだけで価値になる、ということなのだろう。 組織内で誰が影響力があるかを知りたければ、情報が1番集まっている人を探せばいいともいえる。 この視点をもって人事異動なども眺めてみると色々とわかることもありそう。 2012年初版の本で、もう10年以上前の書籍であるが、内容は古びていないし得られるものは未だに多いと思う。
読書

読書レビュー:『トッド人類史入門 西洋の没落』(エマニュエル・トッド/片山杜秀/佐藤優)

相対的剥奪感から生じる排外的な主義主張は国民にも受けは良く、国家も国民の意向は無視できないから、国家レベルでも排外主義的な主張が増えてくる(ポピュリズム的な手法として排外主義を喧伝したことで政治家の人気が出るのか、それとも国民の側で排外主義的な思想の持ち主が増えたことでそういう主張する政治家に人気が出ているのかは、卵とニワトリかもしれないが)。 各国ともに余裕がなくなり視野狭窄となることで自国しか見えなくなっているのだろうか・・・。 こういった状況の根本にあるのが経済格差でなのであれば、それを解消することができれば各国ともに「平和」が訪れるかもしれない。 ただ、経済格差をなくすというのは資本主義社会の継続とは相容れない。 確かトマ・ピケティが格差をなくしてきたのは戦争といったような内容を主張していたが、これは正しいのかもしれない。 戦争によって既得権益が破壊されることで、多くの分野でほぼゼロベースでリスタートなる。こうならないと持たざる者が既得権を壊すのは難しいということなのだろう。 あまり、というかまったく理想的な解決策ではないけれど。。。
読書

読書レビュー:『思考の質を高める 構造を読み解く力』(河村有希絵)

小学校で習うというベースから始まるので、最初は小学校の教科書に掲載される文章からスタートし、後半で新聞の社説、コラムなどを対象にしたり、実務的なレポートに活かす方法なども紹介される形になっている。 個人的にはもう少し論説文などの文書での構造読解方法を見たかったが、よく考えればその手の文書の読解については、それこそ大学受験の参考書などに書かれているので不要と判断したのだろう。 ただ、そう考えると大学受験では論説文の他に小説もあるので、大学受験用の参考書や問題集を使うことで、「論理的思考力」も「他者への理解・共感力」も得られるかもしれない、とも思った。 まあでも「小学校の国語」というフレーズの強さの方がインパクトあるのは確か。 大人が読むのもいいけど、中学生ぐらいが本書を使って読解力を高めるのは良いかもしれない。
読書

読書レビュー:『悩みの多い30歳へ。 世界最高の人材たちと働きながら学んだ自分らしく成功する思考法』(キム・ウンジュ)

逆に言えば、どういうストーリーを語りたいか、そこが決まればそれに沿った行動を自分で選択していくこともできるということになる。 理想を描き、そこと現実のギャップを埋めるという行為に近い。 もちろん描いていたとおりのストーリーに現実がなるはずもないのだが、それでも人生の指針としてストーリーを持とうとすることは役に立つかもしれない。 また英語に苦労してきたという著者が実践してきた英語勉強法についても結構具体的に記載されており、それも参考になる。 とりあえず自分は毎日教訓を3つ書くことを続けるようにしたい。 30歳へ、というタイトルにはなっているが、必ずしも30歳・30代だけでなく、20代でも勉強になるし、40代でも為になる内容も多くあるはず。
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