小学生や中学生の頃はバラエティ番組、アニメ、漫画などの話が共通の話題となっていた。
高校生くらいになると若干その割合は下がってくるものの、それでも共通の話題としてはまだテレビ番組や漫画などがその役割を果たしていた。
ところが大学生くらいになるとテレビ番組の話題はほとんどなくなった。アニメや漫画の話が話題になることは多かったが、それはゴールデンタイムにやっているものではなく、ネットや深夜帯などに流れているものだったようだ。(この辺りの情報に疎いので不正確な情報かもしれない)
そう考えると、ほとんど全員がそれをチェックしていて皆で話題になるものがなくなったのは、大学生くらいから始まっていたのだろうか。
だいたい自分が大学生になった頃からスマホが普及し始め、SNSが盛んになり、YouTubeの隆盛も始まった。それと軌を一にして共通の話題がなくなってきたのは必然だったのかもしれない。自分の興味のあるメディアをチェックするのが習慣化され、それぞれタコツボ化した。
翻って今。更に共通の話題となるものはなくなっている気がする。当然ながら皆が観ているようなテレビ番組もほとんどないし、漫画やアニメなどもないように感じる。少なくとも自分の周りでは。
もっとも『半沢直樹』や『鬼滅の刃』など大ヒットした作品などは共通の話題になったと思うが、それでも自分はどちらも観ていなかった。
これが単に自分の興味関心がそういったジャンルにないだけなのかもしれないが、昔であればもう少しそういったインセンティブを保持していたように思う。
それぞれの価値観を尊重する風土が根付いたのか、それを観ていないと話に入れない、という圧がなくなったのだろうか。
確かに「それ見てません」、「それ興味ないです」と言いやすくなっている気がしなくもない。(実際に口に出すかどうかは別だが)
単純に自分が社会人となり、人と話をする機会が学生時代と比べて減っていたり、年齢差もばらつきがある職場においては共通の話題が元々ないのが前提であるため、そう感じている可能性は高い。
それでもマスメディアの凋落による「大きな物語」の喪失が共通の話題がなくなってきた要因になっているように感じる。
もう「大きな物語」が復権することはないのか。それとも時代の揺り戻しがあって、今後それが復活する可能性もあるのか。。。
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