読みたいと思ったきっかけ
土井英司氏のビジネスブックマラソンで紹介されていたのを見たのがきっかけ。
ちなみに本屋でこの本を買おうとビジネス本のコーナー探してみたのだが一切見つからなかった。仕方なく本屋の検索機で検索したところちゃんと「麻雀」コーナーに置いてあった。
内容
目次
目次は以下のとおりとなっている。
第1章 | : | 鋼のメンタルは「思考法」から生まれる |
第2章 | : | 「ストーリー」に逃げない者だけが勝つ |
第3章 | : | 好き嫌いを排除し「損か得か」で考えろ |
第4章 | : | 疑い深い人だけが「本質」に近づく |
第5章 | : | 鋼のメンタルができるまで |
内容
わたしの気になった箇所について記載する。
第1章(鋼のメンタルは「思考法」から生まれる)
・未来の結果は、過去の結果とは関係ありません。独立した因果関係によって、未来に起こるべきことが一定の確率で起きるだけです。
・常日頃からミスの分析をしていれば、普段どれだけミスをしているか嫌というほどわかります。
・もしあなたが、メンタルが弱いと自覚しているなら、そんな自分を責めるのは無意味です。揺らいでいる心を、さらに揺さぶってしまいかねません。
・メリットとデメリットの根拠をできるだけたくさん考え、両方ありうることを知ったうえでとったアクションならば、デメリットのほうの結果が現れたとしても、それは想定内なので動揺することはありません。
第2章(「ストーリー」に逃げない者だけが勝つ)
・数字に弱い人や論理的な思考に慣れていない人ほど、そういうストーリーに酔ってしまう傾向があると思います。こうしたストーリー性に引っ張られ、現実を見誤ってしまうのです。
・自分の信念を持っていさえすれば、アドバイスも上手に取捨選択できます。
・一つひとつの判断で感覚を研ぎ澄ませることも大切ですが、日頃から経験や思考の積み重ねが直観を生んでいることにも気づくべきだと思います。
第3章(好き嫌いを排除し「損か得か」で考えろ)
・ピンチや不安を抱えた状況でも、不足分や課題を具体的な数字で因数分解していくと、現実的で小さなものにできます。やるべきことが明確になるので、安心することができるのです。
・大切なのは、プラスの年であれば何がよかったのか、マイナスの年には何が悪かったのか、要因をしっかりと分析することです。そうすれば、たまたまマイナスになっても、ペースを乱して最適解を選べなくなることは防げるのではないでしょうか。
・自分が望まないことが起こったとき、呆然としたり自暴自棄になるのではなく、どっしりと構えておく。冷静に大所高所から現況を眺めてみれば、死地に活路を見出すきっかけが見つかるかもしれない。
・確率予測力が上がれば、自然とメンタルも強くなります。成功も失敗も「よい偶然」も「悪い偶然」も、どれくらいの確率で起こりうる把握していれば、どんな結果でも受け入れやすくなります。
・仕事が一つ終わると、「もう見返したくない」「次に向かいたい」と思う人も多いでしょう。しかし、こうした振り返りの作業から逃げていては、自らの課題を見つけ、成長していくことはできないのです。
・「結果オーライ」を、実害がなかったという理由で放置してはいけないのです。
・細かいセオリーを教えていくのではなく、長い目で得をするであろう、いいクセがつくようなことだけを教えたいのです。
第4章(疑い深い人だけが「本質」に近づく)
・視野の広さと、メンタルの強さは密接に関係してきます。心が不安定な人は、視野が狭くなりがちです。
・麻雀に限らず、日々の行動においても、「なぜ私はそれをするのか?」「本当にそれをしてよかったのか?」と自問する習慣は、持っていて損はないと思います。
・「なぜそのようなことをしているのか?」と一つひとつの意味を考えて、理解してから真似るようにすると、より早く、確実に身につくのではないかと考えています。
コメント
どの分野でもトップに立っている人の思考法は参考になることが多い。
麻雀やポーカーなどは確率思考がモノをいう分野だと思うので、確率思考の弱い自分はついつい手にとってしまうジャンルの本だ。
内容としては損得感情を排して、冷静に確率的に成功率の高い選択を積み重ねていくのみ、というシンプルなメッセージで一貫している。
ただ、淡々と確率を計算して、勝てる見込みの高い選択をしていくだけというのは言うは易く行うは難し。
特に過去の結果とは未来の結果は関係ない、というのは理論的にはその通りだと思うが、その結果間の時間的間隔が短い場合は、割と精神的な影響を受けてしまいやすいのが人間であるように感じる。本の中ではそういった意気消沈などは考慮しないとあるけれど・・・。
結局そういった影響を受けるという前提を理解しつつ、「過去と未来の結果に因果はない」と自分に言い聞かせ、極力過去の結果の影響を未来の結果に与えないようにするしかないように思うが、どうなのだろうか。。。
「メンタルの強さを論理的な思考にある」と考えるのは重要で、こう考えることでメンタルの強さはという鍛え方が見えにくかったものを具体的に鍛えられるようになる。
わたしのメンタルの弱さは、イコール論理力・ロジックの弱さということであり、これは合点がいく。
全体として文章は平易で読みやすいが、麻雀の話がわかればより面白いと思う。
わたしは麻雀の知識が皆無なので、事例に出てくる話がちんぷんかんぷんだったが・・・。
「それほど麻雀に詳しくない方でも読める本になったと自負しています」と「おわりに」に記載があるものの、正直わたしは麻雀のたとえ話などはほとんどピンと来なかった。これは自分の知識不足が原因だが。
麻雀を嗜む人にとっては、麻雀の事例を楽しみつつ、メンタルの強さの秘訣も知ることができるので本書は一石二鳥かもしれない。
一言学び
視野の広さと、メンタルの強さは密接に関係する。
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