読書レビュー:『どう生きる?ー人生戦略としての「場所取り」の教科書』(藤原和博)
こういう考えに嫌悪感や卑しさを感じながらも、結局は日常の場面場面で、この考えに支配されて行動してしまう。
自分自身で築き上げた明確な価値基準がないからこそ、他者の目を気にし、他者との比較のなかで自分のポジションを決めようとする。
ただ、人との比較は幸福から遠ざかる行為。この考えを脱却しないことには幸福になれないことをまた意味する。
どうやってこの価値観から逃れるか。価値観が個人単位だけで形成されず、文化的・社会的な影響も大きく受けることを考えると、容易に脱却できない気もするが、地道に考えを修正していく他ない。