本気を出すということ

仕事

「明日から本気出す」「まだ本気出していないだけ」

何かしらうまくいかないことが起きたとき、口に出さないまでもこのような言葉がついつい言い訳のように頭に浮かぶ。

「本気になれば自分だってあれくらいできる」という言葉は、実際にできるかどうかとはまったく別問題なので、行動していない時点で何も生み出していない。

そんなことはわかっていてもなかなか本気を出すことは難しい。

これは実際に本気を出してできなかったときに逃げ場がなくなるのでそれを恐れている面がある。

実際に行動せずに「本気出せばできる」とずっと思っていれば精神的にエクスキューズできて気持ち的に楽になる。

これが実際に行動して結果が伴わなければ、そこから何も言い訳ができない。ただ自分の才能のなさや努力不足を嘆くだけしか道は残されていない。ただそれは極めて不愉快な状況。

そんな状況に陥るくらいなら「本気出せばできる」という言い訳を取っておいて日々を過ごした方が精神衛生上は良いのかもしれない。

ただ、精神的な安定性が担保されるといっても、それは先送りに過ぎず、結局は何も達成できぬまま年だけ取って、最終的に「あのとき本気出しておけば」と後悔することになるはず。

そうなったときの後悔がどの程度のインパクトがあるかわからないが、「本気出せばできる」というエクスキューズによる精神安定性と天秤にかけたとき、どちらに重みをつけるべきか。

当然ながら「やらない後悔」を避けるべきだと多くの人が思うだろうが、これが難しい。

人が時間の長い射程で考えること、長期的なスパンで考えることが苦手であることが根本的な原因であると思うが、ついつい短期的な利益を追い求めてしまう。

この本能に抗えてこそ初めて何かしら成果を挙げられるといえるのかもしれない。

自分も本気出していると胸張って言えるように行動をしなければ。

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