何か言われたときにうまく返せないと何とも形容できないモヤモヤが残る。
後になって「違う言い方をすればよかった」、「こっちのフレーズの方がよかったか」などと思うことも多い。
何かその場に最適な言い回しや言葉を選びたいという気持ちが比較的強い気がする。
言葉の選び方や言い方、そのタイミングなど、普段の何気ない会話においてもその時その時にベストを探したい気持ちがどこかにある。
そういったことをトップレベルで行っているという意味で、芸人のワードチョイスやその切替のタイミング、反応の絶妙さに憧憬の念を覚える。
「その表現があったか」、「そのタイミングで言うのか」、「その間で突っ込むのか」などなど色々と勉強になることが多い。
機転がよく効くともいえる。
どこまでそういったことを後天的に獲得できるのかは定かでないが、島田紳助氏は『自己プロデュース力』のなかで「この世の中はすべて才能です」と述べている。
芸人の世界でトップに君臨していた島田紳助氏の発現なので、芸人のセンスやワードチョイスを後天的に身に付けることは不可能なのかもしれない。
確かに語彙力や言い回しをどれほどインプットしても、結局それを場の雰囲気を踏まえ、適切なタイミングで使用しなければならない。
そのアウトプットについては簡単に習得できないだろう。
自分のパーソナリティやそれまでの発現なども踏まえないといけないし、それが相手との関係においてどういう印象を与えているか、その場がどのような空気か、流れがどうなっているか、と考える要因が多すぎる。
それを一瞬にして察知し、適切な対応を取るのは確かに才能のある人しか出来ないように思う。
だからこそ「うまい言葉」を発する芸人に憧れてしまう。
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