読書レビュー:『完全読解 司馬遼太郎『坂の上の雲』』(佐藤優/片山杜秀)
自分は『坂の上の雲』を読んでのは高校1年生のときだったので、もう読んでから15年くらい経っている。
当時は読書にも不慣れで、語彙力も不足していたので、国語辞典で言葉の意味を調べながら読書していたのが懐かしい。
振り返って考えてみると、あのときに国語辞典を引きながら読書したことが意外と今の自分の語彙力の土台になったような。
初めて長編の作品を読んだので、読み終わったときの達成感がとても爽快に感じられたことを覚えている。
文庫本で8巻あるので簡単に読めるものでもないが、もう一度読み直してみても面白いかもしれない。
佐藤優氏が本書のなかで言うように、自分も歳をとったのでまた違った印象や感想を抱けるかもしれない。
そのときに本書の附録は役立つこと間違いない。「『坂の上の雲』をこれから初めて読む」という人にとっては本書を副読本としてセットで読む方が理解しやすく、また史実と異なる部分についても把握できるので、是非手元に置いておくことを薦めたい。