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読書レビュー:『観察力の鍛え方』(佐渡島庸平)

もともと話しベースで書かれたものであるためか、文章が読みやすく感じた。そして何よりも内容が抜群に面白かったので一気に読み終えてしまった。 途中で『ドラゴン桜』や『宇宙兄弟』などの漫画も挟まれていて、それも内容の理解の助けになった。 観察力を鍛えるために必要なことが書かれているものの、中身としては人間の認知バイアス、正解主義からの離脱などいかに固定観念から抜け出すかのヒントが書かれているように感じる。 一方で型の重要性も説かれていて、型を身につけそれを持って分野の遠い型と融合させるときに創造的なものが生まれるという。 一見すると型は創造性の対極にあるように思えるが、考えてみれば昔の伝統芸能などを見れば合点がいく。 先代や師匠の型を完璧に身につけ、そこから自分のオリジナリティを創出する。そのプロセスに型は必要不可欠。 自分も段々と年を重ねてきているので、どんどん考えが硬直化する可能性は高い。そうして柔軟性を失うと一つの正解に固執する正解主義に陥りがちだ。 正解主義に陥り、正解のない状態にストレスを感じ、「正解」を求めて安易な言説に飛びつきたくなってしまうかもしれない。 そういった事態を避ける意味でも、本能に抗おうと観察力を鍛え、あいまいを受け入れる姿勢を持ちながらも、型はしっかりと身につける、という態度で日々を過ごす必要がありそう。 でもこれってかなり難しい考えであり、思考であり、行為態度だよね。。。
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読書レビュー:『危ない読書』(佐藤優)

恥ずかしながら紹介されている全ての書籍を読んだことがなかったので、計20冊の大まかな内容を知ることができただけでも、この本を買った価値はある。 選ばれている書籍も政治的なものから、ビジネス本、小説、ノンフィクションとジャンルも多岐にわたっている。 もっとも佐藤優氏の著作を読んでいる読者であれば、『わが闘争』『国体の本義』『戦争論』などは氏の著作でよく引用されてたりするので、完全に初見ではないはず。 紹介されていた本のなかでいうと、自分としては高橋和巳の『邪宗門』はずっと読みたいとは思っていたのだが、結局読めずじまいで来てしまった。。。 今回なんとなくのあらすじがわかったので、トライしてみたいところ。
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読書レビュー:『なぜロジカルな人はメンタルが強いのか? 現代最強雀士が教える確率思考』(小林剛)

どの分野でもトップに立っている人の思考法は参考になることが多い。 麻雀やポーカーなどは確率思考がモノをいう分野だと思うので、確率思考の弱い自分はついつい手にとってしまうジャンルの本だ。 内容としては損得感情を排して、冷静に確率的に成功率の高い選択を積み重ねていくのみ、というシンプルなメッセージで一貫している。 ただ、淡々と確率を計算して、勝てる見込みの高い選択をしていくだけというのは言うは易く行うは難し。 特に過去の結果とは未来の結果は関係ない、というのは理論的にはその通りだと思うが、その結果間の時間的間隔が短い場合は、割と精神的な影響を受けてしまいやすいのが人間であるように感じる。本の中ではそういった意気消沈などは考慮しないとあるけれど・・・。 結局そういった影響を受けるという前提を理解しつつ、「過去と未来の結果に因果はない」と自分に言い聞かせ、極力過去の結果の影響を未来の結果に与えないようにするしかないように思うが、どうなのだろうか。。。 「メンタルの強さを論理的な思考にある」と考えるのは重要で、こう考えることでメンタルの強さはという鍛え方が見えにくかったものを具体的に鍛えられるようになる。 わたしのメンタルの弱さは、イコール論理力・ロジックの弱さということであり、これは合点がいく。 全体として文章は平易で読みやすいが、麻雀の話がわかればより面白いと思う。 わたしは麻雀の知識が皆無なので、事例に出てくる話がちんぷんかんぷんだったが・・・。 「それほど麻雀に詳しくない方でも読める本になったと自負しています」と「おわりに」に記載があるものの、正直わたしは麻雀のたとえ話などはほとんどピンと来なかった。これは自分の知識不足が原因だが。 麻雀を嗜む人にとっては、麻雀の事例を楽しみつつ、メンタルの強さの秘訣も知ることができるので本書は一石二鳥かもしれない。
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読書レビュー:『9割の買い物は不要である』(橋本之克)

タイトルのとおり買い物にあたって人が影響を受ける認知バイアスに焦点を当てて解説した内容になっている。 買い物という非常に身近なことに関する事例が載っているので、スイスイ読むことができる。普段は本を読まないような人でも手軽に読めるようになっている。 書いてある内容についてはネットなどで見聞きしたことがある話も割とあるものの、こうした一冊の本でまとめられていると記憶の整理にもつながる。 「その買い物がよかったか悪かったかは、利用した結果で判断されるべき」というのは最近自分自身も思っていたところではあったが、改めて買ったものの利用を重視したいところ。
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読書レビュー:『賢い人がなぜ決断を誤るのか? 』(オリヴィエ・シボニー)

最近は心理学、特に認知バイアスに関する書籍が多く書店にも並んでいる印象がある。 この本もその流れに沿ったものだと思うが、内容としてはとても面白く感じた。 特に前半の第1部に記載されている9つのトラップについては、どういった認知バイアスがあるのかを具体的な事例を混じえながらわかりやすく書いている。 この本は翻訳本である。たまに翻訳本はとても読むづらく感じたりすることがある。 内容によるものか、翻訳の質か、はたまた本の紙面構成や体裁によるものなのかわからないが・・・。 その点、この本は非常に読みやすく、ぐいぐい読み進めることができた。 「知性では確証バイアスを防げない」とあるとおり、結局どれだけ認知バイアスについて詳しくなったとしても、その影響から完全に抜け出して思考したり、行動したりすることはできない。 そしてそういった認知バイアスへの対策としても個人では限界があるので、組織・チームとして対策を講じる、というのがこの本のスタンスとなっている。 自分が役職に就いていたり、起業して社長だったりしたら、こういった具体的な対策も実行できるかもしれないが、現状平社員である自分では組織的な協働やプロセスの改善を実行していくには限界がある、と読んでいて感じたのが正直なところ。 ただ、上述のとおり前半部分は個人としても参考になるし、後半についてもどういう組織であれば良い意思決定をできるかについて考察されていて、いずれは参考になる可能性も高いので、読んでいて損はないと思う。 何より読みやすいく感じたのは再度強調したいところ。 自分はもう一度読んで認知バイアスのトラップを復習したい。
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読書レビュー:『ビジョナリーカンパニーZERO』(ジム・コリンズ/ビル・ラジアー)

基本的には起業・企業を成功させるために重要なことが記載されているので、凡庸な平社員である自分にとっては目線がかなり高くあるように感じたのは否めない。 ただし、成功する組織の特徴や、リーダーシップのあり方についても、成功した偉大な企業を事例にして述べられているので、そういった点は自分にも有益だった。 企業を導くうえで重要な要素は、結局個人の人生においても重要なことが多い。 例えば自分個人としてのコアバリューを持ち、そこから人生のパーパスを定め、それを基にBHAG・ミッション、戦略、戦術を設定していくことは、自分の人生を「成功」させるためには不可欠なプロセスだと思う。 そのなかでも個人的には最後の9章(卓越した戦術の遂行)の重要性が気になった。 似たようなところでは、これは以前に読んだ『「仕事ができる」とはどういうことか?』でも実行の順番といった実際に手を動かす作業の重要性に触れられていた。 結局どれだけ明確なコアバリュー、パーパス等があっても、それを実行できなければ何も生み出されない。 その意味でも遂行力の重要性については改めて考えさせられた。もっとも自分が仕事ではまだ下っ端で実行・遂行する力が重要なポジションにいるから気になっただけかもしれないが。。。
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2021年9月購入書籍

簿記の勉強を進めないといけないので、読書時間を削って対応することが必要になってきそう。 そうはいっても読みたい本が出てきてしまうのが悩みどころだが。 こういう逃避行動は、学生時代の定期試験が近づくと無性に小説などの別の本を読みたくなる衝動でもあったし、今回もそれと類似する。 もういい大人なので、そういった稚拙な行動は避けなければならないのだが・・・。 読書時間と簿記勉強の兼合いをどうつけるか。。。本屋に行くのを控えるのは必要かもしれない。
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読書レビュー:『「仕事ができる」とはどういうことか?』(楠木建/山口周)

元々単行本で2019年に発刊されていたときから読みたいと思っていたのだが、機を逸して読めずにいたのだが、つい最近、同じ内容で新書版になったのを機に購入した。 「仕事ができる」という定義の難しいけど、皆なんとなく使ってしまうフレーズの意味を常日頃から考えていたので、その点でも読みたかったところ。
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読書レビュー:『自己プロデュース力』(島田紳助)

元々、講義で話した内容であるため非常に平易な言葉で書かれていて読みやすい。 基本的には芸人がお笑い・テレビの世界で成功するための方法を記載しているものだが、他の職業でも当てはまることや、そもそもの人生訓のようなものも多く語られている。 山口周氏がこの本に触れていたときに書いていたのは「自分たちの武器が通用するところで勝負する」という点。
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2021年8月購入書籍

山口周氏の薦める超基本の6冊の本を読むことを進めていきたいのだが、他に読みたい本が出てきて後回しになってしまっている。。。 ただ『考える技術・書く技術』をとりあえず読み終えられたのは、これまでの後ろめたさを解消できたという点でよかった。 読みたい本は多いが、簿記の勉強も不可欠なのでそのバランスを取らねば。本を買うのはなるべく控えたいが・・・。
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