読書レビュー:『コンサルが「最初の3年間」で学ぶコト』(高松智史)

読書

読みたいと思ったきっかけ

書店で見かけたのがきっかけ。

こういった書籍を読むと自分の仕事の見直しにつながると思い購入した。


内容

目次

目次は以下のとおりとなっている。

コンサル思考も心得も当然、「才能」ではなく「濃い技術」です。
「2度はできない」叱咤激励の1年目
「天狗になる」⇄「鼻をへし折られる」繰り返しの2年目
「付加価値を付ける」真っ向勝負な3年目
「一桁上の価値を出す」マネージャーに挑戦の4年目
あとがき

内容

わたしの気になった箇所について記載する。

「2度はできない」叱咤激励の1年目

・アウトプット(一旦、分かりやすくPowerPoint資料とする)を作るために「必ず」通らねばならないステップ。それが6つあるということ。

ロ(論点)→サ(サブ論点)→T(TASK)→ス(スケジュール)→作(作業)→ア(アウトプット)

・24時間以内に共有しなさい。これを24時間ルールと呼ぶ。ただし、日をまたぐ場合は朝7時がリミット。

・僕もコンサルのセンスは無かったですが、この感覚は最初から持っており、常日頃から思っていたのが、グラフで考えると、Y軸に「成長」をとった場合のX軸は何になるか?それはMDとの会話量だ!

・オープンクエスチョンはバカの始まり。オープンクエスチョン+「自分なりの答えを考えた」=クローズドクエスチョン

・仕事ができない人は、仕事の設計が1日単位とざっくりしている。「何をするか?」の粒度が、「1日単位」から「30分単位」に変わった。

「天狗になる」⇄「鼻をへし折られる」繰り返しの2年目  

・それまでは0から何かを生み出し、発言することだけが価値と思っていたのに、それをちゃんと「活字に落とす」だけでも価値になるのですから。最初に活字にした奴が一番えらい!

・皆さん意外とできないのが同じテーマの記事を3つ4つ複数ソースから集めて、それを基に1つのスライドにすること。書き手が変われば記事も変わる。つなぎ合わせるだけでも示唆の出やすいファクトとなる。

・誤解もなく最も読み取りやすい情報は、表とWordであるということ。そうなんです。皆さんが最も読みやすいのは、箇条書きで書かれた文章と横軸縦軸の表なのです。これは紛れもない事実。基本的には表とWordであり、その上で「表とWord」では表現しづらい場合、その”しづらさ”を解消する形でスライドフォーマットを考える。

・論点思考とは、「問い」の世界の思考技術である。一方で、戦略思考とは「解」の世界の思考技術である。

・試合をやる前に、レビュー前から白旗を掲げているのかよ。だったらレビューしに来るなよ。脱!期待値マネジメント宣言をしましょう!

・自分より圧倒的にできるエース同期と評価を見せ合う。次に自分が何をすべきで、その後に何を求められるのかの解像度がウルトラ上がったものです。

・起きちゃった失敗を無しにはできないわけだから、「言い訳」を絶対にしない。何度聞かれても、「言い訳」をしない。

「付加価値を付ける」真っ向勝負な3年目

・「この論点の検討は終わりましたか?」と言い、論点の検証具合を「赤、青、黄色信号」に振り分けることを付加価値とするPMO。

・イネイブルメントとは「右斜め上の」コンサルの付加価値。「解」を提示するのではなく、そのプロジェクトに参加した社員に、その過程を一緒に体験していただく中で成長してもらい、社員を有効化=戦略化すること。

・◎◎さんと働くと、成長するんですよね。こんな風に言われたら明らかに勝ち。本当にそうなんです。

・感情が王様、理論は家来。これ。まさに人は「感情」が王様。感情が一番大事であり、それを「理論」が追っかける。理論は2番目に大事なもの。そんな意味でございます。理論だけでは人は動きません。感情を全面に出した時、人は動いてくれます。皆さんも、ロジックだけを信じる3流以下には絶対にならないでくださいね。

・あ、それ僕の指示です。すいません。とフェースアップして、怒っているMDと対峙しなければならない。それがリーダーとしての第一歩なのです。決して「メンバーの梯子」を外してはなりません。だから、間髪入れずにじゃないとダメなのだ。

・僕ら「言葉を扱う職業人」は、今、表現したいことにぴったりな言葉を選び抜くことに異常な拘りを見せます。

・誰でも、今からでもできる簡単にビジネスで付加価値が出せる方法。テクノロジーではなく、テック企業を1000社、調べてしまう。ちなみに、学ぶ順番はこうなります。テックのサービス→テック企業自体→テクノロジー自体。テック企業1000社を自分の興味ベースで調べてまとめて、語れるようにしておいたほうがいいよ。

・トップ3%になりましょう。どんな会社でも「トップ3%」はツワモノです。中には「トップって、何で測るのですか?」などと言ってくるポンコツもいますが、その度に僕は「トップ3%になったら、おのずと分かりますよ」と言っています。

・成長は自己責任。成長するための仕事を用意してくれて、研修も用意してくれて、メンターも用意してくれて、自然と成長そして昇格できる。そんな感じで捉えていたと思う。「成長は自己責任」という言葉って一見すると厳しい意味にも見えますが、これって自分の意志でチャレンジングな仕事も選べるということでもありますよね。

・「運」があれば、100%人生は成功する。「センス」があれば、75%人生は成功する。「健康」があれば、50%人生は成功する。「頭の良さ」があれば、25%人生は成功する。

・アウトプットを出すプロセスの中で、「泥臭さ」がちゃんとあるかどうか。セクシーな分析やスライドよりもビッグインパクトを起こすのは「泥臭さ」なのです。

・世の中で「過保護(≒ホワイト化)」が進めば、多かれ少なかれ「成長する機会」も奪われるということ。世の中は「過保護(≒ホワイト化)」が進む。すると「成長する機会」が奪われる。故に、「自分の意識」で機会を取りに行く時代。実際、こういった壁を突破するには、自分で歯を食いしばる+「上」との距離を詰める。これしかありません。…ただこれって、逆に言えば同期と、周りと「差」をつけやすい時代、だとも言える=いい時代とも言えますよね。

「一桁上の価値を出す」マネージャーに挑戦の4年目  

コメント

とにかく読みやすく、実用的・プラクティカルなので役に立つ、というのが読んだ第一の感想。

仕事に対するマインドセットや態度・姿勢から、具体的な手法まで、参考になるものが目白押し。

もちろん中には既に出来ているものもあったりするが、それをここまで言語化して表現することができていなかったので、改めてその行動や態度を言語化して再認識する意味でも役に立った。

働き始めてある程度の年数が経ってくると、段々と慣れてきて自分のやり方が固まってきてしまうが、それが必ずしも効率的であり、また合理的で結果に直結するものかというとそういうわけではない。

そうしたときに特に問題が起きていなかったり、他人から注意が入らないと、そのまま同じやり方を踏襲してしまう。これはマインドセットの部分も同じ。

そういったときに、自分のなかの仕事に向けた取り組みの「棚卸し」のイメージで、こういった出来る人の書籍を読んで、自分の日々の言動とのギャップを埋める作業は重要に思う。

当然ながら自分のなかに軸を持って進んでいくことも重要であるが、それに固執して成果が上がらずにうだつが上がらなければ何の意味もない。

本書の内容を少しでも多く実践し、ちょっとずつでも自分の仕事を改善していく。そして、また本書に書かれた内容を暗記し、日々のマインドセットも整えていく。

どの分野でもそうだが、とりあえず出来る人の真似をするのが一番上達の近道であるので、自分のような凡人はそこを愚直に進めていくしかない。

その取っ掛かりとしては本書はかなり役立つように思う。

一言学び

世の中は「過保護(≒ホワイト化)」が進む。すると「成長する機会」が奪われる。故に、「自分の意識」で機会を取りに行く時代


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