2022年にどれだけ書籍を購入して、金額がいくらになったかを先日紹介した。
今回は2022年のなかで印象に残った書籍3冊を挙げてみたい。そんなに優劣はないのだけれど、一応ランキング形式で。
第3位
第3位は、『コスパで考える学歴攻略法』。
子どもが生まれるとどうしても教育のことを考えていかざるを得ない。
そしてそれはすなわち教育費をいくら用意し、いくら投資するかという配分の問題に直結している。
基本的にお金に制約がなければ教育問題はほとんど解決できるのだろうが、そんなことはあり得ないので、限られた予算のなかでどう投資配分するか。その問題に対する解答が『コスパで考える学歴攻略法』には書かれている。
日本の教育における公立中学→公立高校のルートが必ずしも悪いものでないというのが一番肝かもしれない。
それをベースにしたうえで、日本人の最大の弱点ともいえる英語(留学)にお金を投資する。
これが最適解となる可能性が高いことを考慮しつつ、自分の子どもに中学受験をさせるのか、留学をさせるのかを検討するしかない。
第2位
第2位は、『絶対悲観主義』。
楠木建氏の著作は2022年でいうと他にも代表作である『ストーリーとしての競争戦略』を読んだり、『逆・タイムマシン経営論』なども読んだりもしたが、個人的にはこのエッセイ集?が一番面白かった。
単純に文章がうまく、読んでいて飽きさせない。
かといってタメにならないかというと全くそんなことはない。
この書籍に出てくる「幸福の正体が記憶資産にあるとすれば、習慣的に日記をつけるのは幸福になるための優れた方法のひとつ」というフレーズは2022年のなかでもトップクラスに頭に残っているものだ。
自分は年を老いたときに自分が幸せだったか自問自答したくなるような気がする。
そのときに確実に日記は役に立つように思うので、その意味でいうと自分でも薄々感づいていたことではあったのかもしれないが、明確に言語化されたフレーズに出会うことでより明確に意識できるようになった気がする。
第1位
第1位は、『経営リーダーのための社会システム論』。
宮台真司氏のこれまでの考えのおさらいと、今現在の考えていることを平易な言葉で理解することができる書物。
講義録であるため非常に読みやすく、宮台真司氏の著作を読んだことがない人でもわかりやすい。
宮台真司氏の著作を読んでいると「宮台語」とも読んでいいような独特なフレーズや言い回しが多数出てくるので、最初に読むと面食らう人もいるように思えるが、この本はその「宮台語」が少ない。
そのため宮台真司氏の思考の方向性や考え方について学ぶための最良の入門書ともいえる。
現代、特に現代日本における、個人や家族、社会や共同体の再建(そもそも再建する必要があるかも含めて)について何が問題で、どうすればいいのか、その処方箋も示されている。
テクノロジーの進歩がもたらすものの現実に与える大きさがとてつもなくなってきていることも知ることができる。もはや小説や映画の世界も近い。
2022年11月に突然の事件に巻き込まれてしまった宮台真司氏であるが、引き続きこのシリーズの書籍はもちろん、他の書籍も出版してほしい。
まとめ
こうやって印象に残った3冊を見てみると去年と同じで、割と著者が有名な書籍に偏っているように思う。著名な著者の書籍を買いがちな自分がいけないのであるけれど。
2023年こそ、もう少し硬めの本を読みたいし、小説も読みたい。
なるべく自分の普段読まない書籍に手をのばすように意識的になっていきたいところ。
そうやって普段触れない書籍に触れることで自分自身の幅を広げていかねば。
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