新聞を読まなくなったという話を書いた。
新聞を購読することで受けるプレッシャーと、社会人として新聞くらい読まなければというプレッシャーの狭間にいて右往左往しているわけだが、とりあえず新聞を買ってみることにした。
といってもこれは突然の思いつきでも何でもない。
以前に読んだ近藤康太郎氏の『三行で撃つ』のなかで書かれている新聞活用術を猿真似しているだけである。
この本のなかで、新聞の書評欄を読むことが企画する力を向上させるための手段として書かれている。
少なくとも全国紙には土日の新聞において読書欄が設けられている。
読書欄とはそれぞれの新聞社で選んだ委員の人が本を選んでその書評を掲載するというもの。
だいたい毎週10冊くらいの書籍が紹介されており、割と大きめの本屋に行くと結構な確率で各新聞の読書欄に掲載された書籍が一つのスペースに集められて特集されている。
それくらい新聞の読書欄の影響力は大きいということなのだろう。(紹介される前と後でどれくらい売上の伸びが変わるのだろうか)
ということで各紙の読書欄を読むためにコンビニで新聞を買ってきた。
調べたところによると朝日、毎日、日経は読書欄が土曜日に掲載され、読売は日曜日に掲載されるとのこと。
元々実家で読売新聞を購読していたので、読売の読書欄の構成はわかっているため、とりあえず今回は朝日、毎日、日経の3紙を買ってきた。
早速、読書欄を中心に読んでみたが、近藤康太郎氏も書いているが新聞の読書欄のクオリティは高い。これは確かに読む価値がある。
自分が本屋を回っていたら見逃していたであろう書籍に触れられるのが最大の利点。
ついつい避けがちなサイエンスに関する書籍をその中身や面白さを書評を通じて簡単にまとめて知ることができる。
また書評欄以外においても各新聞のレイアウトの違いやニュースの取り上げ方など特色が出ていることもわかる。
なかでもやはり日経新聞の経済ニュースの報道の細かさや詳しさは他の新聞を圧倒している印象を受ける。
これは社会人になって毎日日経新聞を買って読んでいた頃にも感じたが、日経新聞を読みこなすには相当な知識量が必要となる。
政治・経済の基礎知識が大前提で書かれているので、その基礎知識がなければ理解できない。
その意味では私にはハードルが高い。
というより世間で日経新聞を読んでいる人のどれくらいが本当に記事を理解して読んでいるか怪しいけれど。
おそらくほとんどの人が自分の業界以外の記事は何となくで読んでいるに過ぎないように感じる。たぶん。
何はともあれ読んでいてとても勉強になったし、楽しく目を通すことができた。
週1回、しかも週末であればこうやって新聞を読むこともプレッシャーにはならないし、そのうえでとりあえず新聞を読んでいることにもなる。週1回だけど。
いつまで続くかわかないが、とりあえず毎週末、新聞を買って読むことを習慣化(週1回が習慣というのかわからないが)したい。
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