家を買うというプレッシャー(周りに流されるのは避けたいが)

日々の生活

30代は家を買う?

現在30代前半のわたしの周りでは、家を購入する人が増えてきた。

友達と久しぶりに会うと家を買ったという話を聞くことが多くなった。毎回誰かしらからそういった話を聞く気がする。

国土交通省住宅局がまとめている「令和2年度(2020年度) 住宅市場動向調査報告書」で見てみると、一次取得者(初めて家を購入する)は、中古戸建住宅と中古マンション以外の住宅について「30 歳代」が最も多いらしい。

30代のわたしの周りで家を購入する人が増えているのは、実感としても統計的にも確かのようだ。

妻からのプレッシャー

当然ながら同じように30代である妻は購入したい意向が強いようで、最近は頻繁に家の話をされているような気がする。

「〜は都心にマンションを買った」「〜は実家の近くに一戸建てを買った」といった話を友人と会った日には必ずされている。

まだ直接的に言われてはいないものの、「そろそろ家を買いたい」という希望が言外に表れている。

前にも書いているが、確かに子どもができると部屋が足りなくなってくる。子ども用の部屋を用意しようとすると、ほとんど住み替えがマストになる。

こうやって子どもができて手狭になると家を購入するようになるのが一般的なのだろう。

妻にしても将来的に手狭になることを見込んで、家の購入を検討していきたいと感じている部分もあるはず。(周りの友人が購入した新築一戸建てや新築マンションに憧れている部分も大いにあるだろうけど)

家を買うことので人生がロックされる

一方でわたしは現在のところ全く家を買う気はない。

子どもができて将来的に家が狭くなることは認めざるを得ないが、そのために家を購入するという選択をすることはまずない。

マイホーム派と賃貸派でいえば、わたしは今のところ賃貸派であり、なるべくは賃貸で何とかしたいと思っている。

「老後に家を賃貸することが難しい状況にある」というニュースをよく目にするので、その点は将来的にリスクになると思うが、今後の状況ではそういった環境の変化もあるはずなので、現時点でそのリスクを回避しようと家を買うのもナンセンスに感じている。

そもそも家を買った時点でもう人生がロックされてしまうのが怖い。

これは山口周氏の『思考のコンパス』のなかでも語られているが、自分が情熱を注げる仕事を見つけるのを阻んでいるのが住宅ローンであるという。

読書レビュー:『思考のコンパス』(山口周)
この本自体の分量がそこまで多くないこともあるが、やはり対談本はすらすらと読み進めることができる。 やはり山口周氏の本はとても面白く、示唆に富む。 今回は対談相手の方も色々なバックグラウンドを持つ人が選ばれており、それぞれ独自の視点や考えが述べられていて様々な角度からの意見を知ることができる。 基本的にはアフターコロナの世界をどうしていくべきか、どう考え、どのように行動し、どう生き抜いていくべきかというのが大きなテーマとなっている。 コロナで世界が大きく変わったというのは皆が思っていることであるし、多くの識者も述べている。 そうしたなかで田舎の話や、贈与の話など、コネ社会など、かつては前近代的だと否定的に考えられていたことが、実は今の社会には有益なのではという視点は、今まさに再度目を向けるべきことであるように感じる。 もっともこういった揺り戻しはどの時代も主張される話でもあるので、そこは割り引いて考えないといけないとは思うが。 個人的には第5章の高橋祥子氏との対談で「体を動かして行動してこそ情熱が生まれる」と述べられていることが強く印象に残った。 行動しないと何も起きないのは当然わかってはいるが、わたしのように消極的な人物はついつい「情熱が欠けているから行動できない」と考えがちなので、この文言は胸に刻まねばならない。 とりあえずやってみないと始まらないので、何でもいいのですぐに行動に移すようにしたい。 少し脇道に逸れてしまったが、どの対談も得るところがあるし、そこまで分量もなく気軽に読めるので是非読むことを薦めたい。

住宅ローンによって現在の仕事にロックインされてしまい身動きが取れなくなる。

時代の趨勢や経済状況がどうなるかわからないなかで、住宅ローンによって身動き取れなくなくなる自体は避けたい。

山口周氏の提言自体は、自分にとってパファーマンスの上がる職種や職場を見つけるに際して住宅ローンが邪魔になるというもので、わたしの怖れより高次の次元であるが、根本的には経済的な状況変動に伴って何もできなくなることを避けるという意味では同じ方向を有している。

住宅ローンの恐怖

そして住宅ローンを避けたい一番の要因が自分の両親のようになりたくない、という点。

わたしの親はちょうど30歳くらいのときに新築マンションを購入した。

買ったはいいが駅からも非常に遠い、資産価値の下がりそうな郊外に立地するマンションだった。

親がどんな住宅ローンを組んでいたのかは定かでないが、10年目くらいから支払額が増えるタイプの住宅ローンだったようだ。

両親ともに働いていたものの、不景気なども重なって父親の収入が減少していき住宅ローンが払えないようになり、最終的に家を売却しないとけない状況に陥った。

当時高校生だったわたしは詳細はわからないものの、住宅ローンで家を購入することのリスクを強く感じた。

わたし自身ものいつ収入が減少してしまうかわからないなかで、住宅ローンで費用がずっと固定されるのは怖すぎる。

家を買いたいプレッシャーとの付き合い

そういうわけでわたしは家を買う気はない。少なくとも現時点において。

こういった状況下であっても妻のプレッシャーは続くはずなので、そのあたりをどうするか。。。

一度話し合ったほうが良いのは間違いない。

住宅をどうするかは、人生において最も重要な決断を迫られる問題のひとつなので、あまり安易な答えも出せない。

果たしてどうやって話を進めていくべきか・・・。

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